一昨日、東京都世田谷区にある大蔵運動公園（砧公園の隣）を歩いていたら、茂みの中で猫が寝ていた。僕に警戒して振り返る。

猫の写真は久しく撮ってないから撮りたくなってカメラを構えると、猫はすぐ歩き出して近くの塀を乗り越えて逃げ出す。（上の写真）

猫は小道を道なりに歩きだす。

合わせて僕も歩き出す。

猫と僕の間には幅2メートルほどの生垣があり、それを挟んでお互い並行に移動している。

木などの障害物が途切れる度に、猫は足を止め僕を見てまた歩き出す。

それを何度か続けていると、二本の小道が重なる生垣の終わりが見えてくる。

僕は正面から猫を撮ろうと少し早足で猫より先にその交差点に立つ。

それを受けて猫は生垣の中に入るので、僕はその正面に回り込もうと何歩か移動する。

それを受けて猫はまた元の方向に戻るので、僕はまた交差点に立つ。

ついに猫がこの距離感に耐えられなくなって、足を止める。

じっと僕の目を見ている。

数秒経つと視線を右へ外し、同時に軽い走りで僕の左横を駆け抜けていく。

茂みへと消えていった。

都会の猫は警戒心が強い。全く人を寄せ付けないという程じゃないけど、体を摺り寄せるまではしない。江ノ島のネコとは大違い。

人と距離を置く動物的な猫を見たいなら都会、人とべったりな甘える猫を見たいなら江ノ島。

地域によって猫の気質がはっきりと分かれていて面白い。

（※江ノ島に猫を捨ててはいけないよ！）

僕が住んでいる世田谷区ではあまり猫を見かけない。居るには居るし、『お気に入りの場所』らしき所にはたまにいるけど、そういった特定の場所でたまに見かける程度。

ゴチャゴチャとした住宅密集地だから隠れる場所が多いせいで姿が見えないんだろう。

ゴッツゴツのビルが並ぶ千代田区だと、ちっちゃい生垣の中に居たりする。そこしか隠れる場所が無いんだろうっていうのがすぐ分かる。

そういう人目につかない生垣の中にエサを置いてあったりもする。会社員かビルの警備員か誰かがこっそり置いてるんだろう。

動物的な臭いがしない巨大なコンクリートだらけの場所でふとそんな物を見かけると、ミスマッチな光景に不思議な感覚を持つ。

大蔵運動公園で出遭ったとある猫。昼寝の邪魔して悪かったけど、短いやりとりがあって楽しかった。

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おまけ。

この猫が駆け抜ける時に見せた行動が素晴らしい。

目線は向かって右へ、右に行くかと思いきや左へ駆け抜ける。右を見て左へ行く・・・・、バスケ選手がやるフェイントだ。お見事。

それにしてもこの猫、ちょっと太ってる。人からエサを貰ってるような雰囲気を持ってないから、自力で何とかしてるんだろう。ということは、この大蔵運動公園一帯はエサが豊富ということか。

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