PENTAX Qに続いて最近うちにやってきたキヤノンのEOS 60Dというデジタル一眼レフカメラ。

Kiss X5とEOS 7Dとこれで迷ったんだけど、X5も7Dもとても持ちにくくて却下。持ちにくい理由は後述。7Dにおいては値段が高いこともある。『あと1万円出せば、、、あと2万円だせば、、、』という良くないスパイラルにはまってしまうので、金額的にはここでラインを引いた。

出掛けに携帯するためではなく、高解像度の画像が必要な時のために買った。だから解像感とPENTAX Qでは出来ない距離のズームを重視していて、デザインや重さやカメラを持ち歩く楽しさなんかは度外視している。

さっそく練習するため、重たい60Dをバッグに入れて上野動物園に行った。

年間パスポートを買ったから、入場料はタダなんだ。殆どのお客さんが券売機に並んで開園を待っているところ、僕は人数が少ない入口前で待つことができた。

天気は一日中曇りで暗く、午後にはポツポツと雨が降ることもあった。そのせいか、日曜日なのにお客さんが少なく動きやすかった。それと、60Dは防塵防滴だから、ポツポツ雨程度なら大丈夫と思って、極力濡れないように注意しながらも過度な心配をすることもなく安心して撮影できた。

この日はカメラに対して前後に動き回るスマトラトラをしっかり捕らえることを目標の一つとしていたから、まずトラ舎へ行った。

ところが、時間が早すぎたのか、スマトラトラが居ない。エサがポツンと置いてあるだけだった。だから下の写真は、1時間ほど他をまわってきた後に撮影したもの。

カメラの性能的にはもっとしっかり捕らえられるんだけど、僕の『腕』的にこれが限界だった。マニュアルでのピント合わせは難しいけど楽しい。

あともう一つの目的は、カピバラを見ること。カピバラは午前中の早い時間帯だけの公開だから、うっかり他を回っていると見逃す。この日はしっかり見ることができた。

ジーっと見てたら気付かれた。ややボケーっとした写りになってしまったのは、カピバラのせいじゃなくて、僕が色々と設定をうまくできずに撮ってしまったせい。

他、いろいろ撮って回った。

ササゴイが小魚を捕らえたところ。

ペンギン舎に居るゴイサギが水中を睨んでいるところ。たぶん水中の小魚を狙っているんだけど、実は水中の黒い影は潜水しているペンギン(笑)。それを必死に睨んでいるゴイサギって純粋な奴。

可愛いか面白い仕草満載のペンギン。ゴロゴロ。

ハシビロコウはやっぱりかっこいい！後ろを振り返って何かを睨んでいる。

奥にいる赤い頭の鳥がホオアカオナガゴシキドリで、手前の青い頭の鳥がキンムネオナガテリムク。ガラスや鉄格子が無いから撮りやすかった。

カフェテラスで休憩中に近寄ってきたスズメ。駒沢公園の雀なみに警戒心が薄い！またスズメ追っかけゲームをやった。絞り開放できっちりピントを合わせて被写体を捕らえる良い練習になる。

雀から見ると、床板の継ぎ目は大きな穴になる。

前方の様子を伺っているワオキツネザル。小雨が降ってくると全員木陰へダッシュしたのが面白かった。走る、跳ぶ、ぶらさがる、動きが活発で見ていて面白いし、カメラを構えていても飽きない。

小雨が降ってきたので草木の下に移って雨宿りをしているハシビロコウ。ジーっとするのはお手の物。

ミナミジサイチョウには、目の周りの朱色の派手さに見逃しそうになるチャームポイントがある。女性が羨ましがりそうなまつ毛が素晴らしい。

『あっ！』

朽木の中で休憩中のモルモット。

ワオキツネザルが木から木へ飛び移るところを撮りたかったんだけど、なかなか思うような構図にはおさめられない。このサルがジャンプする時は、予備動作が大きいから『動作を感じ取る』というのは他の動物に比べると簡単なんだけど、個体数の多さに惑わされて難しい。

不忍池を低空飛行するクロサギ。これは今のところ難易度MAX！！パンニングしながらズームとピントを合わせる。黒いし小さいしでロストしやすい。物凄い難しかったけど、一番盛り上がった。

ボケ具合を見るために撮った花。ずっと後ろにはパンダの置物がボヤっと見える。

こういう暗い曇りの日は光が足りなくて思うようにシャッタースピードをあげられなかったけど、PENTAX Qでは狙えなかった被写体も収めることができたから楽しかった。

EOS 60Dの機能を全て使い切ったわけではないけど、操作に慣れる目的は十分果たせた。

それにしても、『気付かれ率』が高い気がする。動物たちがすぐこっちを見る。寄って来るのもあるし、好意的な感じはするんだけど、カメラマンとしてはダメな能力な気がするよ(笑)。

ところで、冒頭で触れた『持ちやすさ』のこと。この60Dは右手の持ち手部分が、Kiss X5や7D他デジタル一眼レフカメラより横にぶ厚い。そのおかげで、握った指の先がボディ前面まで到達することなく手にフィットする。僕は右手の爪が長いから、爪がボディまで当たってしまうと思うように力を入れられなくなる。そうなるとPENTAX Qの時と同じように、結局親指と中指の真ん中あたりだけでカメラ本体を持つことになる。PENTAX Qでも疲れるのに、500gも600gもある重たいカメラをその体勢で持つと手が死ぬ。

店頭で何台ものデジイチを持ってみて、『持ちやすさ』は、単にカメラの重さだけじゃなく、ホールド感が大きく左右することがよく分かった。

このEOS 60Dを買ってすぐ試し撮りした写真を見て感じたのは、『下手でも上手く感じる』ということ。何でもない写真なのに、解像感とボケ味のせいか、『何か意味がある』ように見えてしまう。

音楽の場合だと、初心者の段階から、高い機材を買う、良い音源を聴く、というのはとても良いことなんだけど、この60Dの能力は初心者の成長を邪魔するんじゃないかっていう気がした。だから気をつけて練習していこうと、この日の反省会で話し合った。

そして最後に、EOS 60Dを使った後でPENTAX Qを持ってみて、『Qってスゲーな…』って今まで以上に感じた。

EOS 60Dの公式サイトはこちら。

不忍池の人懐っこいウミネコ

砧公園で野鳥観察 2013 冬

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