まさかこんな近くに寄れるとは思ってもみなかった。

不忍池（しのばずのいけ）にいる鳥たちを撮影していたら、不意に一羽のウミネコ（海猫）が僕のそばに飛んできた。その距離約2メートル。

すぐ近くには他の人間もいるし、無邪気で凶暴な年頃の子供たちもいるのに、特に警戒する様子もなくその場に止まっている。

今まではウミネコに近寄れてもせいぜい5メートルぐらいで、しかも高い街頭に止まっているなんていう状況にしか居合わせたことがなかったからとても驚いた。こんなチャンスは次はいつ来るか分からないので、とりあえずここまで近寄れた記念にアップの写真を撮っておいた。

背景玉ボケバージョンも。

このウミネコが止まった場所は、僕の目線と同じぐらいの高さのゴミ箱。こんな低い位置にこの距離で居られることに驚くばかり。このウミネコは特に何するでもなく、その場でじっとしている。おかげで僕は落ち着いて写真を撮ることが出来た。

撮影途中でこっちを向いたけど、警戒している様子はない。

なかなか無い撮影チャンスではあるけど、あんな写真もこんな写真もって一度にガッツキすぎると疲れるので、スナップ感覚で止めておいた。撮影時間は1分ぐらい。満足。

近くに居る子供たちは大喜びしてこの海猫を見ていた。

一枚目の個体といい近寄ってきた個体といい、野鳥がこんな近くまで寄ってくるなんて、ずいぶんと人懐っこい鳥だ。たぶん都会で人からエサを貰ってるうちに警戒心が薄れていったのかもしれない。一枚目の個体でさえ、撮影する際にはこの距離でカメラを構えたら鳥が低い位置に居るしすぐ逃げてもおかしくない距離なのに、逃げるそぶりを見せなかった。

この人懐っこさは、都会に居ること以外にもあるかもしれない。なぜなら一枚目の写真の個体に足環が付いていたから（近寄ってきた個体には足環があるかは不明）。

これ、完全な野鳥じゃなくて、一時期何らかの理由で人間と接触していた経験を持つ鳥だ。足をみると足環が付いている。これは放鳥時に付けられたものだと思う。

画像が不鮮明なので認識番号などの情報を読み取ることができないけど、とても古いタグに見える。サビついてボロボロみたいに見えるから、画像が鮮明でも文字が見えたかどうか分からない。

それと、足環が付いている部分の足をよく見ると、黒ずんでいるのが分かる。これは足環の影じゃない。ただの汚れならいいんだけど、足環で鳥の足が傷ついているのかもしれない。

不忍池は便利。手軽にいろいろな鳥を見ることができて楽しい。ウミネコをこんな間近で見ることができて良かった。

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