YouTube で公開する動画のために演奏の一発録りをすることがあって、それをやっている中でこんな問題に直面する。

アレンジを変えなければいけない。

なぜかというと、左手の持久力が足りずに弾けなくなるから。

そして、それは主に一発録りの時にだけ起こる。

映像込みでの一発録りって、通常のレコーディングと違って編集できない。

通常のレコーディングなら、２回通して弾いてそれぞれ良く出来た部分をくっつけて完成とすることもできる。１テイク目は１コーラス目が良かったからそれを採用して、２テイク目は２コーラス目が良かったからそこを採用して、で、「良いとこどり」でその二つをくっつけて１曲にするという感じ。

映像込みの一発録りって、失敗しても成功しても何回か弾くことになる。失敗したら撮りなおしは当然だけど、最初に決めたＯＫラインを超えた演奏を撮れたとしても、予備のためにもう何本か成功テイクを録っておいて後で選ぶ。

結局、何回も通して弾くことになる。

そんな状況だと、左手の持久力をかなり使うアレンジの曲だと、間髪入れずに「ハイもう一回」とはいかなくて、収録を再開するまでに筋力の回復をはかるために２、３分間を空けないといけない。

これがじれったい。

すごくじれったい。

とても非効率的に感じてしまう。

で、それが嫌だから、なるべく疲れないアレンジに変更する。

当然、その際は、クオリティの面で最低でも現状のアレンジと同等でなくちゃダメ。

って言っても、クオリティは上がる傾向にある。別の視点からより深く見つめなおすからだと思う。

例えば下の動画の「WAVE」のアレンジも、そういった理由からアレンジを変更している。１コーラス目のＡメロからＢメロに行く途中の間奏を、手に負担が少ないアレンジに変えている所が大きい。

僕は前々から演奏の練習のメニューの中に「自撮り」を取り入れることをすすめている。

より客観的に自分の演奏をチェックできるのと、そういう姿を見るとモチベーションも保てるし。

毎回やる必要はないけど、たまーにやると良いよ。練習にあまり気が入らない時とか、遊びがてら「自撮り」して見ると良い。

で、そうやってアレンジを見直す必要に迫られてやっているうちに、ふと

歳とった時も同じことしなくちゃいけなくなるんだよな・・・・

なんて思った。

歳をとって筋力、体力が衰えていったら、持久力勝負みたいなフレーズなんて弾けなくなるはずだから、そうした時にアレンジを変えていかなければいけなくなるはずで、あーいつまで今のこのアレンジを弾いていられるんだろう？なんて。

そう考えると、音楽は一曲を通して「時間芸術」なんて言われるけど、大きな流れでも「時間芸術」。

そういう意味でも音楽は生モノ。その時一回限りだからそれを楽しむし、みんなにも楽しんで欲しい。

・・・・

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どっかに衰えないクスリは売ってないか・・・・？

一曲通して弾いたり、練習で部分的に弾いたり、ライブで曲目の中にあって弾いていく中では気づかなかったこと。

良いよこれ。練習の一つとして。

自分で合格ラインを決めて、それを通る演奏を何本か撮影する。

たぶん、単に「自撮り」したりライブで演奏するのとは違って、何か新しい発見があるんじゃないかな。

ギターに限らず何か楽器を演奏している人。ちょっとやってみてよ。おすすめ。

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おまけ。

そういえば最近ふと気づいたんだけど・・・・。

ボーカルって「ボイトレ通い始めた！」とは言うけど、「作編曲を習い始めた！」って言う人が極端に少ない気がする。他の楽器を演奏する人と比べて。

もちろんそういう人はいるんだろうけど、僕はそういうボーカルに会った事がない。

「声」と「言葉」という、音楽で何かを伝えるには最強とも言える武器を使えるんだから、例えばどこぞの大学での勤務経験があるとかそういったまともな先生に作編曲を師事したらめちゃくちゃ強くなれると思うだけにとても不思議なんだ。

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