卒園ベストソングス

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もうすぐ２０１４年が終わる。

「あー、今年はアレやろうと思ってたのに出来なかったなー・・・・」

「うん、今年は結構目標をこなせた！」

などなど、年末になると思うことが多いんだけど、そんな事思ってたらふと小さい頃に擦り込まれた超難問を思い出したよ。

友達100人できるかな？

ってやつ。

とッもだっちひゃっくにんでっきるっかなっ♪

っていう、作詞：故まど・みちおさんによる有名な童謡。

これ達成できた人いる？

この目標は何が難しいかって、「友達」の定義が人それぞれってところなんだよ。

例えば、自分は「プレイベートな悩みを相談できるのが友達」と思ってても、相手は「二人でご飯たべられる程度なら十分友達。悩みを相談？それは【親友】ってやつでしょ」って思ってるかもしれない。

このへんが一致してる間柄じゃないと、いざという時に「友達だと思っていたのに・・・・」とか「取り返しのつかない歳になってしまった・・・・」とかいう事故が起きる。

んでさ、それを踏まえた上で「友達」の数を数えてみると・・・・、

１００人なんて全然届かないんだよ！！

例えば８０歳まで生きたとしても絶対に届かないと思える。

高校生の頃、とあるお爺さん（60ぐらいかな）が「僕はこの歳になっても【友達】と呼べるのは２人だけなんだよ(笑。」なんて事を別の話題の中で流れでサラっと笑って言っていたんだけど、僕はいまだにずっと覚えてて、その時はそういうものなのかと思っただけだけど、年月が経つにつれ「あのお爺さん、けっこう深い事をサラっと言ってたんだな・・・・」って気づく。

この歌を作った人はきっと「より世界が広がるから楽しもうぜ！」って感じのザックリしたメッセージを言いたかっただけだと思うんだけど、当時の僕はそんな言葉でこの歌を受け止めることは出来ず、

うおー！１００人作るぜ！！うおー！！！

って思ってたよ・・・・。

僕はこの先何十年生きたとしても、この目標は達成できないと思うよ。する気もない。

この歌の歌詞、大人になって今一度見てみると、、、、けっこう凄いよ。

「１００人」とか「富士山の上で」とか「日本中を」とか「世界中を」とかいう言葉を使って『ハッピーになれる事』を表現してるんだけど、これって全部、

数値的にだけ見て物事の価値を決めるという考え方
を元に作られているのがはっきりと分かる歌詞になってる。

偏り方が凄いんだよ。

「数値的に価値を決める」こと自体は悪いことでも何でもないんだけど、ざっくりと楽しい事を表現するために、歌詞が３番まであるにも関わらずその全てで「ハッピーである事の一面だけ」を取り上げたのかっていうところ、そこがとても不思議。

例えば自分の子供に歌わせるんだとしたら、こんな明確に偏った考え方の歌詞にするより、もっと漠然とした内容のもので、だけど伝わるっていう方を選ぶよ。

一年生になったら

一年生になったら

毎日ワッハハ、ワッハッハ

毎日ワッハッハ

毎日毎日ワッハッハ

ワッハッハワッハッハワッハッハ

・・・とかさ。「ワッハッハ」を「ウッキウキ」にしても「ハッピハピ」にしてもいいし。

頭カラッポっぽいけど僕はこういう方が好きだ。それに、大人になってふと思い出した時にアホっぽさにクスッと笑顔になれると思う。

当時の僕でも、一年生になる事を前向きに感じられて、何でも意欲的になれていたと思うよ。数値的な価値観に変に縛られず。

ふとこの年末に「目標」から思い浮かんだ「一年生になったら」の一節「友達100人できるかな？」を思い出して良かった。

子供の頃に擦り込まれた事を振り返って見直してみるととても面白い。

ところで、この歌ってまだ歌われてるの？もう、今の時代には合ってないでしょう。

「偏差値どうたらこうたらー」とか「数値で評価しにくい部分をですねー・・・・」とか言うなら、同時進行でこういう歌も変えていくべきだよ。

おまけ。

それにしても、この「一年生になったら」という歌。

サザエさんのタラちゃんが歌ってたら切なくなる・・・・。

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