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井の頭自然文化園の脱走リスの現状

 
2012-07-13 23:25 Good(12) Comments(0)
in Animals - 動物, Free Talk - フリートーク
ニホンリス - Japanese squirrel
井の頭自然文化園のニホンリス - Japanese squirrel at Inokashira park zoo in Japan

先月末に台風4号の影響で展示施設『リスの小径(こみち)』の一部が壊れ、そこで飼育されているニホンリス約40頭が逃げ出す事態が起きた。

それから1週間ほどは様々なメディアがニュースとして逃げ出したリスの捕獲状況などを報道していたけどパッタリと無くなった。

6月29日には井の頭自然文化園の公式サイトのトップページからも脱走リスの情報を求む呼びかけの記事への直リンクが削除されてしまい、一層状況が分からなくなる。

井の頭自然文化園の公式サイト - The official Inokashira park zoo website
井の頭自然文化園の公式サイト - The official Inokashira park zoo website

全頭捕獲したという情報は聞こえてこないのに、動物園側が継続して脱走リスを探している様子も伺えない。

どうなっているのか気になったから、いくつか質問をまとめて動物園に尋ねてみた。

飼育展示係の山本藤生係長からお返事を頂けたので、以下、その回答から分かったこと。

リス脱走事故の報告と呼びかけの記事は、井の頭自然文化園、上野動物園、多摩動物公園、葛西臨海水族園の4施設の公式サイトをまとめた親サイト(東京ズーネット)のトップページの真ん中あたりの右端にある『ニュース一覧を見る』をクリックして、過去のニュース一覧のページに入って右下の『次ページ』をクリックして4ページ目の中ほどに掲載されている。新しいニュースが入るほど後ろへ流されていく。

分かりにくいでしょう?井の頭自然文化園の公式ページ内からは記事に直接リンクされていない(消された)ので、そこからたどり着くには、一旦井の頭自然文化園の公式サイトを出て親サイトに移動する手間も含めて5ページも遷移しないといけない。

動物園の動物が逃げ出すという重大ニュースを、トップページからの直接リンクを削除し、こんな分かりにくい手順でしかたどり着けない場所に掲載するというのは、通常の運営感覚ではまずあり得なくてとても驚いた。

こういった情報の扱い方は、その集団の正常度、顧客に対する誠実度などの目安とされることが多いため、例え不祥事であっても掲載した情報は消さずに掲載を続け、事態に変化があればそれを更新していくというのが通常の経営感覚。

だからこの情報の扱い方はちょっと信じがたい驚きを持って見ている。

僕がトップページの『お知らせ』から当該記事への直接リンクが消されていることに気づいたのは6月29日で、それ以後ずっと消えたままの状態が続いている。

・・・・と、この記事を書いている最中(7月13日夜)に直接リンクが復活した。

井の頭自然文化園の公式サイト - The official Inokashira park zoo website
井の頭自然文化園の公式サイト - The official Inokashira park zoo website

ということで、今までどおり井の頭自然文化園のトップページの『お知らせ』から脱走リスに関する当時の記事を見ることが出来る。

脱走当時の様子

なお、脱走リスの近況については今週末に掲載予定とのこと。

※追記:7月17日時点での捕獲状況


7月13日現在、捕獲出来ているリスの数は38頭。

どうやら動物園の外に逃げ出した個体もいて、それも捕獲に成功してるみたい。

一部メディアに『39頭捕獲』とあるけど、あれは誤報ということになる。

なお、現在もトラップを仕掛けて捕獲を継続中とのこと。

引き続き目撃情報提供も呼びかけている。『捕まえたり追いかけたりせず、井の頭自然文化園までお知らせください。』とのこと。

◎井の頭自然文化園:代表電話 0422-46-1100(月休、9:30-17:00)
井の頭自然文化園の住所:東京都武蔵野市御殿山1-17-6

目撃情報は日に日に減ってきているとのこと。

目撃情報が減ってきているのは、トップページから脱走記事へのリンクを消したため脱走事故の風化に拍車が掛かったこともあると思う。

次々と情報を発信すべきなんだけど、どうも東京動物園協会が運営する4施設ともネットを利用した情報発信や集客はとても下手に見える。


一部で『井の頭自然文化園はリスの頭数を把握していない』と受け取れる情報が流れているけど、正確には今年産まれた未成熟の個体の頭数を把握していない、だから全体の数も分からない、ということ。

なぜ把握していないのか?

ここの大人のリスたちにはマイクロチップを皮膚の下に埋め込んで個体識別をしている。まだ未成熟な個体にはそれを施していないため、正確に個体数をカウント出来ずに居たようだ。

そのタイミングで台風4号が来てしまい、『今年生まれの子供リスを含めた総個体数』が分からないため、逃げ出した個体数も不明ということになった。

産まれた赤ちゃんの数ぐらい数えていればいいのに?

そう思う。そう思うところはあるんだけど、飼育のプロがそうしないのは、それなりの理由や方針があってのことだろう。

最初はとてもずさんな飼育管理をしている印象を受けたんだけど(以前行った時にグータラ仕事してる係員を見てしまったこともあって)、たぶんそういうことじゃなくて、ある程度自然な状態で飼育管理しながら展示する方針の表れかもしれないし、子育て中の所を人間が下手に覗くと悪い事態を引き起こしてしまうということもあるのかもしれない。

こういう動物情報や飼育情報はどんどん記事にまとめて公式サイトに掲載していって欲しいんだけど、殆ど情報が無くていつも残念に思う。井の頭だけでなく、上野も多摩も同じ。

動物園が本気でコンテンツによる集客に力を入れたら、オリジナルな上にプラスアルファな情報が付いた超強力でコアな巨大動物辞典のようなコンテンツを作れるのに。そしてそうなった時のネットからの集客はとんでもないことになると思うから、本当に勿体無いもったいないモッタイナイ・・・・。

さて、公式サイトの過去記事にて、『飼育施設内で罠を仕掛けて1頭ずつ捕まえてマイクロチップを埋め込んでいる。既に施術完了済みの個体が繰り返し罠に掛かることもあるため、逆に一度も罠に掛からずにいる個体もいる可能性がある』というようなことを述べている。

マイクロチップの埋め込み作業の様子

可能性として、今現在まで飼育員と一度も顔を合わせたことが無いリスもいるかもしれない(笑)。

だけど、これはあくまで可能性であって、現実的には3年も4年も逃げ回り続けて、飼育員に発見されていない個体がいるとは思えないから、マイクロチップを付けていない今年産まれた赤ちゃん以外の大人リスには全てマイクロチップが付けられていて、個体識別が出来ているのは間違いないだろう。

なるべく人間の手を入れない飼育だと、個体数があやふやな割と長い期間が出来てしまったり、体調不良などへの発見と対処の迅速性にやや欠ける印象を持つけど、飼育管理全体の中で力を注ぐべき箇所はそこだけじゃないはずだし、いろいろと程よくバランスをとりながら飼育しているんだろう。


今回、井の頭自然文化園に脱走リスについていくつか質問してみたところ、丁寧な回答を頂けたので、不明だった事実が分かったこともあるし、回答全体から飼育している人達は一生懸命飼育している雰囲気がよく伝わってきてモヤモヤが解消できて良かった。

現在逃走中のリスが早く捕まればいいとは思うけど、他のリスや動物のことも考えると、どこかで一線を引かなければいけない。せいぜい今月一杯ぐらい捜索に力を注げば、後は仕方ないと思う。

もちろん、きちんと事の顛末を掲載して欲しい。

井の頭自然文化園の公式サイトはこちら


リス脱走のニュースを知った時の記事



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おまけ。

『30匹逃げたはずなのに、捕まえてみたら38匹に増えた!』という情報をよく見かけるけど(笑)、逃げたリスを目視で大雑把に数えたら30匹ぐらいだったというだけの話。

だからわずかの逃亡生活の間に子孫が増えたわけでもなく、野生のニホンリスが混ざっているわけでもない(井の頭公園周辺ではこれまでに野生のニホンリスの目撃情報が無かったと思う)

大人のリスなら、体に埋め込んでいるマイクロチップで動物園のリスだと確認できるようになっている。

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