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井の頭自然文化園に行ってきた

 
2012-01-07 20:41 Good(171) Comments(0)
in Travel - 観光, Japan - 日本
リス - Squirrel

家から自転車で行ける距離にありながら、今まで一度も行ったことがなかった井の頭自然文化園に行ってきた。井の頭公園に隣接している。

今まで一度も行かなかったのは、パッとしなかったから。上野動物園ならパンダやハシビロコウ、多摩動物公園ならライオンやコアラやユキヒョウや昆虫園や木々が生い茂る立地条件、円山動物園ならホッキョクグマや鷹匠体験みたいに、『これっ!』っていう実質的な何かと気合みたいな物がドーンと飛び込んでこなかったから、あまり行ってみようという気になれなかった。

それで、いざ行ってみると・・・。

井の頭公園がそのまま続いている感じで、広場という感じのスペースが多く、檻が所々にあって動物が居る。昔の動物園みたい。

係員も元気がない。『私、寒いです!何も出来ません!誰も話しかけないで!』っていうオーラを全開で放出している・・・。その係員は女性で、まだ20代という感じなのに、この元気の無さと排他的な雰囲気に、動物や園内について何も会話などする気になれなかった。

僕は、飼育員や係員から、動物や昆虫などの話を聞くのがとても好き。飼育の苦労話や、動物の習性、排泄物の再利用の話などなど、動物園の人の話ってのはとても面白い。だから動物園に行くと、必ず係員らと話をするんだけど、ここでは一切しなかった。

多摩動物公園の係員はご年配の方が多いのに、元気で陽気に動物の説明や案内をしてくれるので、井の頭自然文化園の係員と園内の全体的な沈んだ雰囲気(お客さんと接しようという気配がない)には驚いた。

だって、どちらの動物園も一応同じ公益財団法人の東京動物園協会なるところが統括してるんだから。

それにしても、檻の中に動物を入れておくだけ、という感じの古いタイプの動物園だなぁと入ってすぐ気付いて、それでも折角来たんだから一回りした。

すぐ目に付くところに、モルモットと触れ合えるコーナーがあった。上野動物園にも多摩動物公園にもあるやつだ。モルモットはどこに行ってもモルモットなんだ(笑)。

フェネック - Fennec Fox

一応、熱帯鳥温室というところがあるので、僕はそういうのが特に好きだから楽しみに入った。けど入ってがっかり。一言でいうと、『片付ける事を知らない男子高校生の部屋』って感じ。建物の中に、やたらめったら植物を詰め込みましたっていう感じで、廃墟っぽい雰囲気。こういうのって、量を詰め込めばいいってもんじゃないと思うんだ。

建物内は暗い。詰め込みすぎた植物が日光を遮ってしまっているから。意図的に作り出した暗さじゃなくて、暗くなっちゃったっていう感じの暗さ。写真も撮り辛い。ISO 3200でシャッター速度1/50秒でギリギリっていう感じ。

パラワンコクジャク - Palawan Peacock-Pheasant

アオバズク - Brown Hawk Owl

熱帯の植物を生い茂らせる展示方法で、それを上手に楽しさに結びつけているのは、ブラジルのParque das Avesという鳥の公園。ここは良かった。楽しかったよ、凄く。

また、規模は小さくても札幌の円山動物園にある野放しのラッパチョウがお出迎えしてくれる鳥類舘や、昆虫館や植物館(これらは今は無い)の方が全然楽しい。特に温室の昆虫館なんて、普通の部屋ぐらいしかないスペースなのに、物凄い楽しめる展示をしていたよ。もう無くなってしまったのが残念でならない。

下の写真のカンムリエボシドリなんて、建物の一番高い柱の上に隠れちゃってちゃんと見えない。木の陰に隠れるならまだ雰囲気あるけど、これじゃー本当に廃墟に住んでる鳥、鳥が住んでる廃墟。この光景を見てふとウィル・スミス主演の『アイ・アム・レジェンド』を思い出したよ。あんな感じなんだ、この熱帯鳥温室。

カンムリエボシドリ - Great Blue Turaco

そうそう、ここ井の頭自然文化園は、お客さんを楽しませようっていうエネルギーを感じられない。だから全体的に殺伐とした雰囲気が出ちゃってるのかもしれない。

それで、家に帰ってから気付いた。ここって動物園じゃなくて『自然文化園』なんだ。動物園じゃない。動物公園でもない。だから井の頭公園の延長線上みたいな空間で、ちょっと動物も置いてあるよ、ぐらいの感じ。これで納得できた。

それはそうと、がっかりな雰囲気で園内を見て周っていたけど、一つ面白いのがあったよ。

リス!

リスのケージに入れる。沢山のリスが居るから、エサの胡桃を齧っているリスや、それを土に埋めて隠すリスなど、リスのいろんな行動を観察できる。

下の写真は、クルミを土の中に隠しているところ。

リス - Squirrel

これが無かったら、井の頭自然文化園についてこのブログにすら書かなかったよ。本当に、このリスの展示でがっかりだったテンションがちょっと上向いた。

※追記:2012年6月20日、ニホンリスが脱走した

リス - Squirrel


さて、もう一つ、ここは本園と別に分園がある。一度本園を出て、分園に入場しなおす形になる。変わってるなーと思いつつ入った分園。こっちは、水生生物館と鳥。鳥の檻が並んでるだけで、楽しめる要素がない。ここまで殺伐と檻を並べられると、鳥たちが檻に閉じ込められて可愛そうだなぁという気持ちが強くなってくる。『全然飛べなくていいッスよ!安全で三食昼寝付きでマジあげぽよ!』って思ってる鳥もいるかもしれないけどさ(笑)。リスでちょっと上がったテンションも完全に沈み込んでしまって見ていられなくなったので、早々に立ち去った。動物園というより公園という雰囲気が強い。

カエル - Frogs


井の頭自然文化園の入場料は400円。上野や多摩よりは200円安い。400円だけど、それでも高いと感じた内容だった。動物園と思って行ったのが間違いだった。

ベビーカーでお子さん連れのお母さんが公園に散歩に行く気分で行くにはとても良いと思う。ついでにちょっと動物も見られるって感じで。

けど、最近はすっかり定着した行動展示があるような、お客さんを楽しませる動物園を期待している人にはおすすめできない。

アジアゾウのはな子 - Hanako Elephant

あーそうだ!もう一つ良いとこあったよ。タヌキが動いてた。多摩動物公園のタヌキって、いっつも穴の中で寝てるから(夜行性だから仕方ない)、ちゃんと見ることができなかった。それが井の頭自然文化園では見ることができたから、ちょっと嬉しかった。


とりあえず、熱帯鳥温室だけでもちゃんとして欲しい!!!!


サルの赤ちゃん - Monkey Baby

たぶん、もう行かない。大きな変化か、気まぐれでもない限り。

十分観光は出来たよ。ありがとう。

井の頭自然文化園の公式サイトはこちら。

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