ナミアゲハの幼虫の観察、今日で14日目。

大きな変化があった。

変化というか、大きな事故。

まず、昨夜遅くに、ふととても幼虫が気になったから見てみたら、Ａが葉っぱの先端に後ろ足一本でつかまって、風に揺られてブランブラン激しく揺れている。

先端過ぎるのと、風で揺れるのとで、体をくねって戻れなくなってしまったようだ。しかも一番後ろの足だけで掴まってるから、バックも出来ない状態。

落っこちる寸前！！

すぐさま下から手を入れて、枝のところへ誘導した。

突然の外部からの力に驚いたようで、臭覚を出してこちらを威嚇しつつも、糸を吐き出し足場を作って徐々に枝の方へ移動して、体を安定させるところまでいった。

これで一安心・・・・。そう思いつつも、なんか嫌なひっかかりを持ちながら家に入った。

まさか、また落ちるってことないよな・・・・？

まさかな・・・・

落ちた！！！！

今日の早朝、5時ごろ見に行ったら、Ａが居ない！！まさかと思って外の砂利道を見たら、サイパンレモンの木の真下から1mぐらい離れた砂利の上に縮こまっているＡがいた。

小さい石ころの上で、雨に打たれながら、ちょこんと乗ってうずくまっている。寒そうだ。

生きているのはすぐに確認できたからよかった。その小石ごと持って帰って、サイパンレモンの木の根元に置いた。気づいてそのまま自分で木に登りだすかもしれない。

しばらく見ていたけど、動き出す気配がないから、枝葉に滑り込ませるように移動させることにした。

割とすんなり移動した。すぐに周囲の枝や葉っぱに足場にするための糸を吐き始めた。元気だ。よかった。

昨日の昼にはこんな状態で葉っぱを食べていて、なんだか危なっかしいなーとは思っていたら、案の定・・・・。

問題はそれだけじゃない。なんとＢも見当たらない！！！！

と思ったら、葉っぱが2枚重なってしまって見えなかっただけだった。よかった。結構探したんだよ、本当に。

とりあえず、身長を測った。

今日、生後14日目の様子。（6月9日）

昨日、生後13日目の様子。（6月8日）

今日の身長は、

Ａが35mm

Ｂが24mm

昨日、13日目の身長は、

Ａが35mm

Ｂが26mm

Ａは変化無し。昨日あれだけ食べていたのに、全く変化がなくて驚いた。落下事故が二回も続いたせいで、満足に食べられず消耗だけしてしまったんだろうか。

Ｂは2mm縮んだ。だけど、体の模様に変化がある。緑色のＡのような波型の模様がうっすら見え始め、体の色も緑に近くなってきている。昨日から全く動いていない。間違いなく今日脱皮する。緑色になる。

そう思っていた一時間半後・・・・。

Ｂが消えた！！！！

今まで居た葉っぱにＢの姿が無い。

慌てて探した。サイパンレモンの木を隅々まで探した。

今日は雨だから、また幼虫が外側に落ちてはいけないと思い、木をベランダの内側へ移動させていた。

だから、ベランダの中、サンダルの裏、室外機の下、コンポストの裏、壁などなど、隅々まで探した。

まさかベランダの塀を乗り越えて外まで行ったか？と思って、外の砂利道まで探した。

居ない・・・・。

鳥に襲われたのか？

鳥に襲われたなら、鳥の羽ばたきの音で絶対に分かる。絶対に分かる。だけど、そんな気配は全くなかったから、鳥じゃない。

猫か？

雨がふっているから、うちのベランダの中まで雨宿りでもしに入ってきたところで、偶然Ｂを見つけ、遊びがてらさらっていったのか？

鳥にしろ猫にしろ、少なからず葉っぱに爪跡が残りそうなもの。猫なら抜け毛が落ちていたりするし。だけど、そんな痕跡は何も無い。

まさか共食いか？

ＡとＢは離れた一番遠い枝にいるし、脱皮寸前のＢは動いていないし、Ａも朝から動いていないから、2匹は接触していないはず。だから共食いはない。

通りすがりのカマキリに捕食されたか？

この可能性は否定できないけど、90分の間に捕食して何の痕跡も残さず去っていったのかなぁ？ちょっと考えにくい。

本当に綺麗にフッとＢだけがその場から居なくなったような空気感。

枝葉のどこかに居るけど、見つけられないだけかもしれない！

そう思って時間を空けて何度も探しているんだけど、未だに見つけられないでいる。

それに、Ａの行動から想像すると、脱皮したばかりの頃は、その場から動かない。もしこの90分の間に脱皮したとしたら、まだその場に居るはず。

だから分からない。

消えた。

突然消えた。

静かに消えた。

まだ天敵に襲われたと決め付けてはいないから、引き続き探す。

一難去ってまた一難。

とても大変な時を迎えている。今日のナミアゲハの幼虫2匹の様子はこんなところ。

孵化から14日目同日午後、終齢幼虫から前蛹へ

孵化から13日目

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おまけ。

ナミアゲハが卵から無事にチョウの姿になれるのは、卵100個から1匹も居ないほど低い確率。

今こうやってナミアゲハの幼虫を観察していて、なんとなくその理由が分かってきた。

天敵に襲われることもあるだろうけど、それよりも自滅する数の方が多いんじゃないだろうか？

だって、脱皮した自分の皮でくっついちゃって動けなくなるとか、葉っぱの先端までいって戻れなくなって落ちるとか、おバカとしかいいようがない(笑)。

見てる分には可愛いけどさ、人の目がない自然だったらそのまま死ぬことになるから、笑い事じゃない。

天敵に襲われるより自滅する方が多い。そんな気がする。

おまけ２。

ナミアゲハの幼虫の体は、水をはじく。

雨に濡れても、水分が綺麗な球体になって乗っかっているだけで、幼虫の体が濡れることは無い。

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