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ブラジルのバス車内のマナー

 
2012-02-10 14:22 Good(4) Comments(0)
in Brazil - ブラジル, How to - ハウツー
ボタフォゴ海岸 - Praia de Botafogo in Rio de Janeiro, Brazil
リオデジャネイロのボタフォゴ海岸 - Praia de Botafogo in Rio de Janeiro, Brazil

ブラジル人が生活の中で主に使う交通機関はバス。ブラジルポルトガル語では ônibus (オーニブス)という。外から見たバスの形状は日本のものと大して違いはないけど、車内はとても違う。内装、仕組み、マナーと、全部違うので、初めて乗るときはちょっと戸惑ってしまうことがあるから、これから旅行で行くという人は知っておくと、快適なバスライフで観光もスムーズにいきやすくなる。

まず、バスの大まかな仕組みから。

ブラジルのバスは、前から乗って、後ろから降りる。乗車口と降車口は別々になっている。

entrada (エントラーダ)と書かれた乗車口から乗るとすぐに、料金を集める乗務員が専用の席に座っている。その席の前には、腰の辺りの高さにある棒が回るタイプの改札になっていて、彼に料金を払うと一人ずつ通ることが出来る仕組みになっている。

バスの車内に改札がある。ちょっとびっくりする。もちろんバス車内は狭いから、ちょっと体格の大きい人だと窮屈な感じになる。

料金は乗車距離に関わらず、一回の乗車で固定料金。だいたいR$2レアル(\100円)程度。日本人で旅行に行けるぐらいの人にとっては安い額だからバンバン乗ろう。

ちなみに、乗務員は靴下の中に輪ゴムで縛った札束を隠し持ってるけど、決して強奪しようなんて考えてはいけない。用心のために靴下の中に隠しているのに、大っぴらに取り出すもんだから、全然秘密になってない。靴下に隠し持っているのを皆知っている。


バス代を払って中に入ったら、空いてる席に座る。空いてなければ通路に立つ。これは日本のバスの風景と同じ。だけどここで違う事がある。

ご年配の方や妊婦が乗ってきたら席をゆずる。

日本ではバスでも電車でも、席をゆずる人はまず居ないし、寝たフリや気付かないフリをしているのが常識になっているけど、これは悪い国民病。他国へ行ったら絶対にやってはいけない。

また、立っている人が荷物を持っていたら、座っている人がそれを自分の膝の上に置いて持ってあげる。

これは、僕が初めて声を掛けられた時は驚いた。席に座っているおばさんが、僕が持っている買い物袋に自然な感じで手を伸ばしてきた。引ったくりなのか、物乞いなのかと警戒してしまったが、そうではなくて、ブラジルでは立っている人の荷物を持ってあげるのが常識。だから、はっきりと声に出さないでも自然な形で『持つよ』って感じに手を伸ばしてくる。だから焦らず、持ってもらえばいいし、自分が座っているのであれば、『持つよ』と声を掛けることを忘れてはいけない。

とはいえ、通勤ラッシュや帰宅ラッシュ以外ではバスが混むってことはまずないから、観光で昼間っからブラブラしている旅行客にとっては、あまり遭遇しない場面かもしれない。

ちなみに通勤ラッシュ時のバスは凄いことになっている。バスの乗車口は開きっ放しで、そこから人があふれ出している状態で走っている。僕の乗りたいバスがそうなっていた時があって、僕が走り出したそのバスに気付いてそっちを見て『あっ・・・それ乗りたかったのに行っちゃった』って顔をしたところを、はみ出している客の一人が僕に気付いて、『大丈夫だ、まだ乗れるから来い』って感じで大きく手招きしてきたのには笑った。

ちょっと変わったところで、もう一つ。必ず小銭を持って乗ること。これもマナー。

なぜなら、お釣りが無いっていうケースが多くて、R$5レアル札やR$10レアル札程度でも『お釣りねーよ』って言われることがある。この場合どうなるかというと、例えばR$10レアル札を出すと、一旦乗務員がそれを預かる形で、とりあえずバスの中に通してもらえる。それで、後から乗ってくる他の客が払う小銭が貯まったら、それでお釣りを渡すから、それまで待てということになる。

これは、すぐ降りる場合には、こっちが困ってしまうし、乗務員がそれを覚えててくれているのか気が気じゃないし、乗務員にも迷惑が掛かるしということで、お釣りが必要ないようにバス代の分はあらかじめきっちり払えるように小銭を用意しておくことを忘れてはいけない。

実はこれ、バスにだけ言えることじゃなくて、ブラジルでは普段の買い物から食事から、お釣りを沢山だすような大きなお金で払うことは毛嫌いされる。日本では、小銭に崩す目的でわざと小額の買い物をして一万円札を出しても通用するけど、ブラジルでこれをやると断られる場合が普通にある。バスのようにお釣りが貯まるまでちょっと待ってと言われるのはまだ良い方。あからさまに迷惑そうな顔をしながら『そんなデカい金だすなら、売らない』と跳ね返される。良くて、大きなスーパーだと、レジ係が隣のレジ係から小銭があるか声を掛けてくれる程度。

『売らない』とか言ってきてさ、びっくりしちゃうよね(笑)。でもブラジルではそれが普通なんだ。

ちなみに、レストランでそんな払い方すると、お釣りをくれるどころか、全部持ってかれるので注意。なぜかっていうと、ブラジルのレストランは、料金の10%ほどをチップとして上乗せして払う仕組みになっているから、R$20レアルやR$30レアル程度多めの金額を払ったところで、それはそのままチップだと思われて飲み込まれてしまう。食事代がR$110レアルだったとして、R$50レアル札3枚で払ったとすると、1レアルも戻ってこない。店員は『さすが金持ち日本人。ちょっと気前良いな。ラッキー。』ぐらいに思っている。

だから、基本的にどこへ行くにせよ、お釣りが出ないように小銭を持ち歩くのが一番良い。ということで、これもマナー。


知っておくべきマナーはこんなところ。あとは注意した方がいいことがある。

まず、夜になると、街中を走っているバスは、信号で一時停止する度にバス車内の明かりを消すんだけど、これは外から中が丸見えにならないように防犯の目的で消灯しているだけだから、何が起こったのかと焦らずそのまま乗っているだけでいい。バス強盗のターゲットにされないことを願おう。というより、そもそも夜は出歩かない方がいい。

あとは、下車する時に、バス車体の側面にはりついて降りてくる客の荷物を狙っているひったくりがいるので、これを気をつける。リオデジャネイロでは一度もなかったけど、バイーアではバスを降りた瞬間に横からサッと引っ手繰られそうになったことがある。バスを降りるときは、必ず側面に何かを狙うように隠れてる奴が居ないか注意する。

ブラジルは危険がいっぱい。だから面白いんだ。

あと、間違ってもバス車内で寝ないように。日本ではバスでも電車でも寝こけている人が沢山いるけど、自分のテリトリーでもないバスで寝るなんて、周りへの配慮にも掛ける面でノーマナーだし、自分の事を考えても、荷物を持っていってくれ、襲ってくれと言っているようなもの。バスに限らず、外では寝ない。狙ってる奴って、本当にこういうのを見逃さないから。


目的の場所に着いたら『降りるよー』って運転手に伝えて降りる。このへんはブラジルのバスの乗り降りの仕方を参照して欲しい。

バスを苦無く乗れるようになると、本当に行動範囲が広がるし、無駄な時間をかけずに観光に専念できるから、ブラジルへ行くなら、バスについて予習しておくととても便利。

また、バスの路線が全て書かれている『RUAS RIO DE JANEIRO』というバスのガイドブックもあるので、現地に着いたら早めに本屋で購入すると良い。


日本の電車内のマナー

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