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ブラジルの絵本

 
2012-05-05 08:53 Good(4) Comments(0)
in Brazil - ブラジル, Languages - 言葉
ブラジルの絵本 - Picture books for children
ブラジルの絵本 - Picture books for children

日本でも広く知られている子供向けの『絵本』という物は、地球の反対側にあるブラジルにもある。

上の写真がそのブラジルの絵本。

表紙全体に動物の絵が描かれていて、本の形も絵の動物の形に合わせてカットされている。子供が見て興味を持ちそうな外観。

しかし!!

そんな子供の絵本に興味を示すのは、子供だけじゃない。

僕もとても興味がある!

なぜなら、語学学習にとても役に立つから。

語学を始めたばかりの人っていうのは、まさに産まれたばかりの赤ん坊と同じ。だから、単語を上手に発音できなくて当たり前だし、難しい言い回しを出来なくて当たり前。

それを恥ずかしいと思うことはない。

語学を始めたばかりの人が、『言葉がつたなくて、恥ずかしい』と思っている姿は、傍から見ると気取っていて滑稽。赤ん坊が何をカッコつけてるのかと思う。

恥ずかしいと思っていること自体が恥ずかしいんだと、きちんと認識すると、成長がとても速くなる。


6冊まとめて大人買い!!一冊R$2レアル(約¥80円)だから金額的にはどうってことない。


このブラジルの絵本、総ページ数は10ページで、とても短い。正義の味方とか悪者とか、そういう設定はないし、起承転結のような起伏のあるストーリーも全くない。主人公の動物の日常を淡々と書き綴っている。

だから、ハラハラドキドキするような展開はないんだけど、一つ共通して描かれているのは、主人公が幼い動物で奔放に動き回る中に、親、兄弟、友人といった人間関係(動物関係)が存在していること。子供を育てる母の奮闘振りや見守っている姿などが描写されている。

幼児の教育課程で一番重きを置くべきはまずそこだ!ということで、このシリーズの絵本は作られているんだろう。


一つ中身を見ると、

例えばこの『O PASSARINHO DICO』という絵本。これは邦題にすると『小鳥のジーコ』といったところで、表紙絵にも描かれているジーコという名前の小鳥が主人公。

ブラジルの絵本『小鳥のジーコ』 - O PASSARINHO DICO, Brazilian picture books for children
ブラジルの絵本『小鳥のジーコ』 - O PASSARINHO DICO, Brazilian picture books for children

まず主人公の小鳥が『やあ、僕は小鳥のジーコだよ。』って名乗るところから始まる。

ブラジルの絵本『小鳥のジーコ』 - O PASSARINHO DICO, Brazilian picture books for children
ブラジルの絵本『小鳥のジーコ』 - O PASSARINHO DICO, Brazilian picture books for children

次のページから、『お母さんは僕を育てるためにいっぱいエサを獲ってくるんだ。』

『そうして羽ばたけるようになって、今では森の中を自由に飛びまわれるんだ。』

『他の小鳥たちと遊ぶ、ミミズを獲る、葉っぱの下で雨宿り、花畑の中を歌って飛ぶ、夜はみんなで身を寄せ合って寝る。』

っていう現在の日常が各ページに少しずつ書かれていて、おしまい。

『そんな平凡な日常を送っていた僕が、まさかこんな事に巻き込まれるとは、この時はまだ夢にも思っていなかったわけで・・・・』なんていって、ここから物語が始まりそうだけど、この絵本はここでおしまい(笑)。10ページしかないから。

ブラジルの絵本『小鳥のジーコ』 - O PASSARINHO DICO, Brazilian picture books for children
ブラジルの絵本『小鳥のジーコ』 - O PASSARINHO DICO, Brazilian picture books for children

こんな感じでとても短いから、一回の勉強で一冊を終わらせられる。最初はこれだけのボリュームでも辞書を引き引き大変な作業になってしまうけど、それでも最後までがんばれる量。

こういう幼児レベルの絵本でも、独特な言い回しが出てくるから、それも勉強になる。

例えば、この本の中に【para matar a fome】という件がある。各単語を辞書で調べると、

【para】(パラ)は『ために』、

【matar】(マター)は『殺す』、

【fome】(フォーミ)は『空腹』、

となり、『空腹を殺すために』となるけど、自然な日本語に直すなら前後の文脈などによって『空腹を満たすために』とか『お腹が空いたので』なんて感じになる。

大事なのは『空腹の状態を改善する』っていう状態のイメージだから、辞書通りに一言一句真似して訳す必要はない。

そして辞書では学べないところはここ。【matar a fome】という言い回しは辞書にも例文が載っているけど、それがブラジル現地では幼児が理解できる言葉だということも分かる。


ブラジルといえばニワトリなイメージがあるニワトリ大国だからか、小鳥の他にヒヨコが主人公の絵本もある。6冊でワンセットになっている絵本の中で、2冊が鳥になっているけど、やっぱりニワトリは外せなかったのかな?(笑)

ブラジルの絵本『ひよこのプリッキ』 - O PINTINHO PLIC, Brazilian picture books for children
ブラジルの絵本『ひよこのプリッキ』 - O PINTINHO PLIC, Brazilian picture books for children

これがブラジルで売られている子供向けの絵本。日本でよく見かける絵本よりも、ページ数も字数も少ない。

ブラジルに旅行に行ったら、分刻みのスケジュールで観光スポットをはしごするだけじゃなく、それ以外をゆっくり回ってみると現地の日常生活や空気感を感じられて面白い。

本屋は面白いから、ブラジルであると便利なバスの路線図の本を探しがてら、ちょっと足を延ばしてみて欲しい。

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