リオに住んでいたときは、オカメインコを飼っていた。

近所のペットショップで買ったこのオカメインコはメス。名前はピポカ。ピポカ(Pipoca)とはブラジルポルトガル語でポップコーンのことなんだけど、元気な女の子を例えるときにも使う言葉。日本語のおてんば娘やじゃじゃ馬娘が近いイメージ。僕が必ず演奏するMinha Pipoquinha（ミニャ・ピポキーニャ）という曲にもなっている鳥だ。

最初はとにかくなつかない。籠から出したら戻ってこない。近寄ってきても頭の上に乗るしまつ。自分の方が優位であるポーズ。

そのうちお互いに接し方がわかってきて、落ち着いてくる。

よくリオのコパカバーナ海岸やイパネマ海岸を散歩した。

外へ出るとやや警戒モードに入る。体の線がシュッと細くなる。ほどよい緊張感という感じ。

最高に警戒しているとこうなる。もはやカツオ節。

いつも籠の中ではない。毎日時間を決めて籠から出している。

部屋の一角を利用してビニール紐とヤシの木と割箸で作った遊び場。クチバシを使って器用にハシゴを登るし、蓑虫型ポケットに入ったエサも食べる。

この時期ブラジルでは鳥インフルエンザが流行って、鳥類の移動が厳しくなっていた。獣医には大丈夫って言われたが、ブラジル人の大丈夫は当てにならない。当日空港で何かあったら大変だ。ピポカの命に関わる。だから、現地に住んでいる友人に引き取ってもらった。引き渡したその日からその家で飼っている犬の頭に乗っかっていた。何の心配もなさそうだった。きっと今も元気に遊んでいるだろう。

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ちなみに、ピポカは本にも出ている。

嬉しいことに写真が採用された。

『幸せなインコの育て方・暮らし方』（磯崎哲也・著／大橋和宏・写真）というインコの飼育本。僕もチョコっと写ってる!見かけたら探してみてください。

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