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音楽雑誌の山

 
2011-09-15 12:23 Good(1) Comments(0)
in Music - 音楽, Free Talk - フリートーク
音楽雑誌 - Music Magazines

ここに積み上げられている音楽雑誌はほんの一部。これでも処分した方。200冊?300冊?よくわからない。古本屋でバックナンバーまで漁って買い集めてたから。

昔は頻繁に買っていた音楽雑誌。最初に買うようになったのは、確か『バンやろ』だった。その後は、『YOUNG GUITAR』や『JAZZ LIFE』や『Computer Music Magazine』や『DTM MAGAZINE』や『Sound & Recording』になった。

『バンやろ』って今でもあるんだろうか?バンドブームの時代にバカ売れしたであろう雑誌で、『BANDやろうぜ』っていう。

流行のバンドの記事なんかは割とどうでもよくって(笑)、一番の目当てはバンドのメンバー募集欄。ブームのおかげか、沢山載っていた。僕も投稿したことがある。今じゃありえないけど、個人情報バリバリ載ってんだ(笑)。

昔はバンドのメンバーを探すといったら、こういった雑誌の募集欄か、楽器屋やスタジオの壁を利用するのが一般的だった。楽器屋さんが店内の壁の一部を、誰もがメンバー募集の紙を貼れるように開けてくれていた。バンドのタイプや練習頻度なんかを書いた紙の下の部分には破線カットした部分を10個ぐらい作って、そこに電話番号を書いておいて、引きちぎって持っていけるようにしていた。そうして電話を待つ、と。

その後は海外のバカテクギターリストをもてはやしていたYOUNG GUITAR(ヤングギター)に移っていった。

イングヴェイ・マルムスティーン、ポール・ギルバート、ヌーノ・ベッテンコート、リッチー・ブラックモア、ジミー・ペイジ、スティーヴ・ヴァイ、ジェフ・ベック、エディ・ヴァン・ヘイレンなどなど・・・、海外のギターリストたちがわんさか取り上げられていた。

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日本で一番人気があったのはポール・ギルバートだったんじゃないかな?僕はヌーノが特に好きだった。

今思えばこのヤング・ギターって雑誌は、とても罪な事をしていた気がする。速いフレーズを弾くいわゆる速弾きをもてはやし、『速弾きしなきゃロックじゃねー!』、『速弾きできないヤツはギターやめろ!』ぐらいの雰囲気を作り上げていた。

別に、ゆっくり弾いたって音楽は楽しめるんだよ(笑)。

こういうのに影響されて、イングヴェイを弾けないギター小僧には人間扱いすらしなくなるバカでクソで高慢ちきなギター小僧も居たほどだ。

このせいかどうか分からないけど、結局流行廃りの波はあれど、90年代前半もなんだかんだと速弾きは猛威を振るっていた。


あとは驚異的なストレッチフレーズ。そもそも手が大きい外国人だからできるような力技を、やれるもんならやってみろ的に掲載していた。もうギャグだね(笑)。編集者だってたぶん笑ってただろう。

あれもこれも結局音楽的にどうこうっていうより力技をもてはやしていた。

雑誌にはスーパーテク超絶技巧なんて文字が頻繁に出てきた。あとは緩急をつけるためか泣きのビブラート!とかいって、速く弾けばいいってもんじゃないんだみたいな臭いもチョコチョコ出してくる(笑)。数値的に上とか、数値的に高いとか、単純に技術的なこと、こういうところが日本人の持つ何でもかんでも数値で価値を決める気質にマッチしていた。うまいことやってたヤング・ギター。

でもこういうのに踊らされてるのも楽しいもんで、踊らされて遊んでるうちにアホみたいにテクニックつくから別に悪いことじゃない(笑)。楽しんだもん勝ち。

ちなみに、こんな付録を持っていた。なんの企画だかさっぱり覚えてない。イングヴェイのシングルCD。

ヤング・ギターの付録CD - YOUNG GUITAR appendix CD

ところで、イングヴェイって名前を聞くとよく思い出す。昔、漫画家の蛭田達也さんが「イングヴェイ」って汚い字で書かれたLPを買ったら「インタビュー」が入っていたっていう小話(笑)。ショックの大きさやいかに…。


それもいつしか買わなくなって、ジャズ・ライフやサンレコやDTMマガジンに変わっていった。

ジャズ・ライフ - JAZZ LIFE


このJAZZ LIFEの背表紙や冒頭の積み上げられた音楽雑誌を見て、ジャズやらラテンやらとアイドル商業音楽とは距離を置いた音楽の臭いを嗅いだことがある人なら雑誌の年月日を見なくても日本のそっち方面の音楽事情が分かると思う。

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2000年代初めの日本。右も左も猫も杓子もフュージョン、フュージョン、またフュージョン。誰も彼も既にフュージョンに満腹感を覚えていてお腹いっぱいでゲロ吐いてるっていうのに、それでもフュージョンを注射し続けていた時代。

僕の周りにいた作曲や編曲をする友人らはクラシックの人もロックの人もポップの人も皆フュージョンを作れていた。嫌でもそうなってしまう(笑)。

時にチョッパー、時にフレットレス、時にギターシンセなどなど、入れ代わり立ち代り本当にいろんな臭いを出していた。

本人が楽しきゃ何でも良いんだよ。


今思うと、例えばジャズ・ライフを読んだからって自分の音楽的スキルが向上する訳でもないのに自然と買っていた。小学生や中学生の頃のように視野角1度!の盲目ラブって感じで夢中になったミュージシャンがいた訳でもない。

ただ、あれもこれも音楽に関する情報なら理論からゴシップまで選り好みせず欲していた時期だった。貪り食っていた。そんな10代後半から20代前半。


さて、90年代初めには音楽機材がそれまでと比較して安価に手に入るようになってきていて、音楽制作を生業としていない人でも手が届くようになったことと、パソコン通信が普及してきたおかげで、DTM(Desk Top Music)というものが流行った。コンピュータと小さいボックス型の音源(サックスやギターやドラムなど、いろんな音色が一つのボックスに入っていて、コンピュータ上の専用ソフトからこれらの音色を操作する)を繋いで手軽に音楽を作れる。ローランドやヤマハのDTM音源が普及していた。例えばSC55やSC88やMUシリーズなんて音源は有名。

そんな時代背景とマッチして、DTMに関する技術的な情報を掲載していたのが『Computer Music Magazine』や『DTM MAGAZINE』だった。

DTMマガジンの付録CD - DTM MAGAZINE appendix CDs

Computer Music Magazineについては、何も残って居ない。跡形も無いので割愛。

DTMマガジンは、付録でMIDIデータ(音色が入ったボックス型の音源を操作するデータで、いわゆる楽譜みたいなもの)なんかが入ったCDが付いていて、その手のことに興味がある人にはとても面白い雑誌だった。流行ったといっても絶対数が少ないと思うから雑誌の発行部数も少なかったんじゃないかと思う。だって値段が高かったから(笑)。1,000円以上、1,500円ぐらいだったかな?他の音楽雑誌の2倍ぐらいしてたような気がする。雑誌って大概発行部数と値段が比例してるでしょ。


懐かしい思い出の雑誌。


読んだらスキルアップに繋がりやすい雑誌だったのが、サンレコ。サンレコとはSound & Recording(サウンド&レコーディング)の略称。

レコーディングや音作りや機材に関する技術的な方面の雑誌で、もちろん読んだだけじゃなくてそれを参考に実践してみないとただのアタマデッカチになるだけだ。

サンレコは、今読み返してみても面白く読める記事があったり、保存しておきたい記事があったりする。だけど、それをわざわざ読み直さなきゃいけない状況になくって、結果読まずに部屋の肥しになってしまっている。

これら音楽雑誌を最後に買ったのは、20代半ばまでだったかな。フェードアウトぎみに買わなくなった気がする。


物なんて実際、無ければ無いで済んでしまう。僕の場合だって、音楽をやってる人間だからといって、音楽CDが無くなったら死んじゃうのか?!というと、全くそんなことはない。メシ食ってれば生きてられる。

いい機会だし、ちゃんと処分を考える。物をとっておくのって、結構精神力がいるから。


ちなみにここでは『BANDやろうぜ』、『YOUNG GUITAR』、『JAZZ LIFE』、『DTM MAGAZINE』、『Sound & Recording』を取り上げたけど、たまに他の雑誌にも浮気していた。『GiGS』、『Guitar magazine』、『BURRN!』、『Keyboard』、『SOUND DESIGNER』などなど。

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