いつ頃からだったか、缶ビールの開け口の形がいびつになったのは…。

もともとは左右対称の形をした開け口だったのに、いつしかこんないびつな形ばかりになった。

これはプルトップを右手で開ける時に、より少ない力でより安全により確実に開けられるようにと改良されたもの。

右利き用。

僕は左利き。

右利き用。

ヴィオロンを弾く爪が長くて、右手を使えない。

右利き用のプルトップ。世のヴィオロニスタ泣かせのこのキャップ。僕と同じように楽器を演奏する関係で右手の指の爪が長い人や、その他なんらかの理由で右手を使えない人は『おやっ？…！！』と思ったことがあると思う。

この右利き用に改良された左右非対称のプルトップを左手で開けると、少しひっかかったような感触がある。けど開けられないほどなのかというと、そんなことは全くない。全くない。

じゃあ昔の改良前の頃を思い出してみて、右利き用に改良する前の左右対称の形で右手で開けられない事があったかというと、そんなことは全くない。全くない。全くない。

なんらかの目的で『開けられなぁ～ぃ』って言わなければ、女性でも普通にプルタブを開けられていた。

驚いたことに、ブラジルフェスティバル 2011で買ったブラジルの有名ビールNOVA SCHIN（ノヴァ・スキン）のプルトップも右利き用になっていた。日本で販売するにあたっての独自仕様なのか、それとも現地のが元々そうなっているのかは不明。

こういう細かい所にまでいろんな工夫を施せるのは日本人の良いところなんだけど、ちょっとこれはやりすぎな感じがして面白かった(笑)。

僕としてはこれよりも先に、開けた時にプルタブが中に入らないように工夫する事に尽力して欲しかった。だって缶は普通に野ざらしだから。外から帰ってきたら手を洗うのと同じ感覚で、ビールを缶から直接飲む時は、水で飲み口を軽くすすぐことが多い。

そんな要望もあるんだけど、それもこれもひっくるめて、

これが一番の要望。

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