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ヴィオロンの弦交換

 
2011-10-20 17:17 Good(1) Comments(0)
in How to - ハウツー, Violão - ヴィオロン

ヴィオロン(クラシックギター)の弦の交換の仕方。

細かい手順は人それぞれで、こうじゃなきゃダメっていうのは無い。弦が外れないように結べれば良い。

まずは古い弦を全部取り外して、ヴィオロン全体を拭く。こういう弦交換の時は、ヴィオロン全体を掃除するいい機会だからやる。

拭き終わったら新しい弦を張っていく。

まずは1弦から。ブリッジに巻きつける。

写真の左側がネック方向。弦を穴に通してグルっと回す。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

二回通す。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

弦の長い方と、回した短い方の先を持って力いっぱい引っ張って固定する。ここでのポイントは後述。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings


次はペグに巻きつける。

穴の位置を写真のように縦にして、ヘッドの裏側から弦の先を穴に通してグルっと結ぶ。写真の上へ伸びている弦が端っこで、写真の右側へ伸びている弦がブリッジに繋がっている。

穴を通ってきた弦と、ブリッジへ繋がっている弦の位置関係に注意する。穴を通ってきた方はヘッドの外側に、ブリッジへ繋がっている方はヘッドの内側になるようにする。

ナイロンの1~3弦では、この1弦だけをこの位置関係にして、2弦と3弦は逆にする。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

そのまま力いっぱい弦の量端を引っ張って結び目を作る。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

結び目が緩まないように、適当に力を加えて弦をつっぱった状態をキープしながら、ペグを回して弦を巻いていく。

この時、穴よりもヘッドの外側に向かって巻き進めていく。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

弦の端っこを押さえつける形で巻いていく。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ヘッドとペグの結び目が緩まず、ナットがずり落ちない程度に弦を巻いて張る。チューニングは全ての弦を張り替えた後でやるから、まだこの段階では狂ったままでいい。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

これで1弦の張替えは終了。



次は6弦。もちろん2弦3弦4弦と順番に張っていっても構わない。僕はブリッジとナットに偏った力が加わったまま不安定になっているのが気持ち悪いから、1弦を張った後にすぐ6弦を張っている。ここでは僕の普段の弦の張る順番で勧めていく。

写真のようにブリッジの穴に通してグルっと巻きつける。1弦とは巻きつける方向が反対なことに注意。

1~3弦のナイロン弦と、4~6弦の巻き弦とは、この結び目が反対になる。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

一回絡める。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

弦の両端を持って力いっぱい引っ張る。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

このブリッジに結ぶ際に、一つ注意点がある。

弦の端っこがブリッジの角より下にくるように結ぶ。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ブリッジの角より上に来ていると、弦を張った時にその張力に負けてほどけてしまう。特にナイロン弦の方はスルスルっと簡単にほどけてしまう。だからしっかりとブリッジの角の下側に来るように結ぶ際に注意する。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings


続いて6弦をペグに結ぶ。

写真の下側へ伸びている弦が端っこで、右側に伸びている弦がブリッジへ繋がっている。

1弦の時と同じように、ペグの穴を縦になるようにセットして、弦をヘッドの裏側から穴に通す。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ブリッジへ繋がっている弦は、ペグの穴よりヘッドの内側にくるように結ぶ。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ペグを半周回したところ。裏側だった穴が表側にきている。このままヘッドの外側へ向かって巻き進めていく。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

弦の端を押さえつける格好にして巻いていく。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

そのままヘッドの外側へ向かって巻き進めていく。

1弦と同じように、結び目が緩まず、ナットをしっかり押さえつけている状態になる程度に弦が張る。仮止めという感じだから、チューニングは気にしなくていい。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

これで6弦は終了。



次はナイロン弦の2弦を張る。

ブリッジ部分の結び方は1弦と全く同じだから省略する。1弦と違うのは、ペグへの巻き方。巻く方向を反対にする。

写真の下側に伸びている弦が端っこで、右側に伸びている弦がブリッジへ繋がっている。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

2弦と3弦はこのようにヘッドの内側へ弦を巻いていく。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

2弦、3弦と続けて張っていく。これでナイロン弦の張り替えは終了。



続いて巻弦の4弦、5弦と張っていく。

ブリッジへの結び方は6弦と全く同じ。ヘッドの巻き方が6弦とは反対方向になる。

写真の上側に伸びている弦が端っこで、右側に伸びている弦がブリッジへ繋がっている。穴に通した弦と長い弦の位置関係が6弦とは逆なことに注意。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

弦の端っこを挟み込みながら、ヘッドの内側へ向かって弦を巻いていく。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

4弦、5弦はこのように張っていく。これで4,5,6弦と全ての巻き弦の張替えは終了。


ここまでで6本全ての弦を軽く張った状態になっている。このままチューニングに入る。まずは一回大まかに合わせたところで、ブリッジの結び目にダブつきが無いか確認する。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

6本全ての弦で一度サッとチョーキングする。


ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

無理矢理引っ張らない。そんなプレイは普段のヴィオロン演奏ではしないから、そういうことはやらない。


そうしたらもう一度チューニングする。何か一曲弾く。弾いている途中で1分ぐらいでチューニングが壊滅的に狂ってくるけど、途中で止めるのも気持ち悪いからそのまま1曲弾き切る。またチューニング。何か弾く。この繰り返し。

夜寝る前に弦を交換するもよし、昼間に交換するもよし。弦のテンションなど種類にもよるけど、弾いて調律弾いて調理の状態が数日続くからのんびりやる。ヴィオロンっていう楽器は、ライブの最中にもチューニングはどんどん狂っていくもので、演奏中にササッと合わせることもよくある。だから急いで安定させようとして無理に弦を引っ張るなんてことはしない。

最初は3回ぐらいで急激にチューニングが狂うことがなくなってくる。そうしたら、ヘッドに巻いて余った弦を切って綺麗にする。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

こんなにヒゲが生えていると、みっともない。普段の演奏では差し支えない場合が多いけど、たまに2,3フレットあたりまで余った弦が伸びてきて演奏を邪魔することもある。また、レコーディングの時には振動して余計なノイズを発生することもある。


切る。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

弦の張り替えに慣れない頃は、こうやってブリッジの結び目に余りが出来てしまうことがある。このままにしておくと、演奏している振動でこの余りの部分がボディーに接触してノイズを発生させることがあるから、しっかり切っておく。

隣の弦の結び目に当たらない程度の長さに切る。


慣れてくればぴったりの長さに結ぶ事が出来るから、この作業を省略できるようになる。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings

全て切りそろえたらこんな感じにすっきりする。これでノイズの心配はない。

ヴィオロン弦交換 - How to change classical guitar strings


以上がヴィオロンの弦の張り方で、僕が普段弦の交換時にやっている手順。冒頭にも書いたけど、ほどけないようにしっかり結べればそれでいい。できれば見栄え良く、ということ。あと、弦はそんなに余裕あるほど長くないから、結び目をグルグル巻きにするのは止めた方がいい。弦の長さが足りなくなってペグまで届かなくなる(笑)。既に自分でやり易い方法を持っている人はそれで、そうでない人は参考にして欲しい。



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おまけ。

これはオーガスチンのリーガルブルー(Augustine Regal Blue)のナイロン弦。弦の端っこが紫色に染められている。綺麗。

オーガスチンのリーガルブルー - Augustine Regal Blue

・・・・それにしても、僕のヴィオロンはもうキズだらけでボロボロだ。

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