昨日3匹のナミアゲハが羽化したのに続いて、今日は4匹が羽化をした。

羽化が次々に始まって成虫のナミアゲハが飛んでいくのはとても楽しい。朝、目が覚めたら真っ先にナミアゲハの蛹たちがいる水槽を見に行く。

今朝見たときは、既に1匹が蛹から抜け出して割り箸にぶら下がって羽を伸ばしているところだった。

水槽を見ると、もう1匹羽化が終わっていて、水槽の中を所狭しと暴れまわっている。

この1匹はちょっと異例の変化をした個体で、昨夜10時頃に羽化の兆候である色の変化が表れて、蛹の中身の羽の模様が透けている状態になっていた。

早すぎる！

このままだと、真夜中に羽化する可能性が大きいと思っていた。たぶんその予想通り真夜中に羽化したんだろう。だから朝見たときには元気に水槽の中を飛び回っていたんだ。

でも、羽化から時間が経ちすぎてしまっているようで、普通なら外に飛んでいって花の蜜を舐めている頃なのかもしれないけど、それが出来ずにハラペコのまま暴れまわっていたせいか、ちょっと疲れている感じが見て取れる。

とりあえず室内で放すと、すぐに明るい窓の方へ飛んでいって網戸につかまった。

水槽の中で暴れすぎたのか、右の羽の尻尾側の部分が掛けてしまっている。

すぐに外に放した。すると、飛び立ったと思ったらすぐにうちのベランダの植物に止まって休み始めた。

10分ぐらい経っても動く気配がないから、もう一枚写真でも撮ろうかと近寄ったら、それに驚いてバタバタっと飛び立っていった。

やっぱり空腹で疲れてしまっているような感じの飛び方になっていたけど、10メートルぐらい上空まで上がっていって住宅の並に消えていった。

出来ることなら、10倍に薄めたハチミツを染み込ませたスポンジを首にぶら下げて持たせてやりたかった。

さて、もう1匹の方も、見つけた時には羽がすっかり伸びていて、排泄物も出ていたから、羽化から1時間弱ぐらい経っている事が分かる。1匹目がベランダの植物で休んでいる時に、この1匹も飛び立って網戸につかまった。

でもまだちゃんと飛び立つ時じゃなく、ちょっと驚いて飛び立ってしまっただけ。また網戸で40分ぐらい休んで、再び排泄物を出した。

それと同時にパタパタと羽ばたきながら網戸の外に行きたいそぶりを見せる。これは本当に飛び立つ時。

こっちは元気よく飛んでいった。

この2番目に飛んでいった個体は、前蛹になる時に古い皮がお尻から剥がれず、古い皮をお尻に付けたまま蛹になった。成長に何らかの影響があるものなのか見守っていたけど、こうやって無事に成虫になって飛んでいくことが出来たから、蛹化する時に皮がお尻に付いたままでも、特に気にすることはないと分かった。

羽化してから1時間半から3時間ぐらい必要なだけ静かに休むことが出来た個体は、いざ飛び立つ時に本当に元気よく出て行くし、がむしゃらに羽ばたくだけじゃなく時には羽を止めてしっかり風に乗って滑空したりする。

上手に元気に飛んでいる。

そんな雰囲気が見て取れる。

だけど、ちょっと休む時間が短かったり、今日の1匹目のように真夜中に羽化してしまって飛び立つ時に飛び立てなかった個体は、どことなく飛ぶリズムがおかしくて不器用だったり余裕が無い感じがする。

きっと羽化してからの休憩はとても大事なんだ。

羽化の兆候を示しているのはあと2匹。1匹は夜中に大移動したらしくベランダの配管の裏の壁で蛹になっていた個体。もう1匹は帯糸くぐりに失敗して、水槽の底に落ちてしまった個体。

外の壁で蛹になっていたやつは、蛹になってから数日経った時に壁から剥がして保護した。

落下してしまったやつは、ティッシュの上で横に寝かせたまま蛹になり、そのまま転がしといた。

どちらも一昨日のうちに、羽化のための準備を済ませておいた。木工ボンドで割り箸にお尻の先を接着して、糸で帯糸を作って体を固定し、正常な蛹の状態と同じようにした。

緑色の蛹は、中身が透け始めると生春巻きみたい。

うまく羽化できるか少し心配ということもあるし、羽化するところを見たいから、磐石の態勢で羽化の時を待っていた。

・・・・

昨日のように、すぐに羽化しそうに見えて実は何時間も後っていうこともあるし、、、、と思って、ちょっと20分ほど目を放していた。

僕が居ないタイミングを見計らっているんだろうか？？？？

再び見たときには、2匹揃って割り箸にぶら下がっていた(笑)。

どちらも羽がだいぶ広がっているから、おそらく僕が目を放した直後に羽化したんだろう。2匹ともほぼ同時に。

残念、今日は羽化の瞬間を見ることが出来なかった。

2匹とも無事に羽化できたことは嬉しい。

壁で蛹になっていた個体。緑色の蛹。

落下したまま蛹になった個体。茶色の蛹。

壁で蛹になっていた個体は、この2時間後ぐらいに飛んでいった。

落下したまま蛹になった個体は、羽化から3時間後ぐらいに飛んでいった。

この最後に飛んでいった個体はとてものんびり屋で、3時間15分ぐらいの間に合計4回も排泄してから飛んでいった。

大抵は、羽化時の排泄は2回か3回行われる。羽化する時に蛹の殻の中で排泄するのが1回目で、その後ぶらさがりながら1時間ぐらい経った時に2回目をする。個体によってはこの後、羽化から2時間後の飛び立つ直前に3回目をする。

こんな感じで、今日は4匹が羽化して飛んでいった。

真夜中に羽化してしまう異例な個体、蛹化する時に前蛹の殻をお尻に付けたまま蛹になった個体、一度外の壁から剥がして割り箸に固定し直した個体、落下したまま蛹になって割り箸に固定し直した個体、というように、何かしらあった4匹だった。

それぞれ心配をしていたけど、全く問題なく羽化できた。寄生虫以外は、問題が起きても対処のしようがある生き物で良かった。

さて、残りの蛹は5匹。このうち何匹かは明日羽化すると思う。とても楽しみ。

この翌日に羽化した3匹のナミアゲハの様子

なかなか見られない！ナミアゲハの羽化

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おまけ。

羽化した成虫が残した蛹の殻を解剖してみた。

お尻の部分が茶色くなるのを見て、中がどうなっているのか気になったから、蛹の殻を破って覗いた。

茶色い液状の排泄物が溜まっていて、そのせいで茶色く見えていた。

どの時点で排泄したのか？

昨日観察した羽化の瞬間の写真を見直したら分かった。

この時点ではまだ排泄していない。蛹の殻のお尻の方は透明。

ここで出した。蛹の殻のお尻の部分が茶色く変わっているから、この時点で排泄したことが分かる。

体が半分ぐらい出た所で、丁度尻尾の部分が空っぽになったタイミングで1回目の排泄をしているようだ。

8日間ぐらい溜め込んだものを一気に排泄して気持ち良さそう。

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