今日は3匹のナミアゲハが羽化した。昨日は観察対象の個体も羽化した。その前には初めて羽化した個体がいた。

今のところ、羽化した成虫を目で確認したのはこの5匹。

そんな中、どうしても羽化する瞬間を見たくて、出来る限り観察・・・・いやもう監視って感じで見てるんだけど、なかなか羽化する瞬間に出会えない！！

今朝は朝4時に起きてナミアゲハの蛹たちを見たら、12匹中3匹が羽化の兆候を示していた。

絶対見る！！

と思って、自分のすぐ隣に水槽を移動して観察を始めた。

ちなみに、この3匹も蛹化してから8日間での羽化。早い。

朝5時を回ってもどれも羽化してこない。昨日羽化した個体は明るくなるのに合わせて羽化してきたかのようだったから、今の時期は日の出時刻が早すぎて起きられない可能性があるため、羽化のタイミングを少し遅くするために、昨夜寝る前に覆いを掛けて暗くしていた。それが功を奏したのかもしれない。

蛹が入っている水槽を横に置きながらオリンピックを見ていた。

横から『パキョッ・・・・パキョキョッ』って聞こえてきて、オリンピックを見ることに集中してしまっていたせいか、『あー、なんか横からパキョパキョ聞こえるなー・・・・』と頭の片隅で思っていた。

パキョパキョ・・・・

あ！！！！

殻が破ける音！！と気づいて水槽の方を見たときには既に遅かった。

羽化が終わっていた。

蛹の殻が破ける音が聞こえていながら見逃してしまった！！

羽化の兆候を示している3匹の中で、この1番目に羽化した個体が羽化したのは朝5時30分。

ナミアゲハの観察2の個体よりも30分から1時間ほど遅い羽化だ。

約2時間後、綺麗な羽を広げて飛び立っていった。

それから1時間半後の9時を回ったころ、2番目の個体が羽化した。

残念ながら、これも羽化の瞬間を見ることが出来なかった・・・・。ちょっと2,3分ほどオリンピック関連のニュースを見ていて目を離した隙に、ピョコッと出てぶら下がっていた。

この2番目に羽化した個体は、1時間40分後に羽を広げて飛び立っていった。

ということで、もう残りのチャンスは1回だけ。これを逃したらまた明日以降になってしまう。

この3番目、最後の蛹は、より見えやすいところに移動した。

・・・・これがなかなか羽化しない。

羽化が始まったのは午前11時近く。もうすっかり日が昇って気温が急上昇し始めている頃。昨夜、カーテンで覆って暗くしたことでバイオリズムが狂ったんだろうか？

ちょっと心配になりながらも、ヴィオロンの練習をしながら羽化を待つ。

そのうち、ちょっとスタジオに用ができ、そっちに1分ほど移動していた。

まさか、まさか、、、、。

戻ってきたら羽化が始まっていた！！

ということで、本当に最初の最初からは見られなくて、だいたい2／3ぐらいを見た。

昨日の夜の状態。普段の蛹。

今朝の状態。羽化する日の未明に表れる羽化の兆候。蛹の殻が透けて羽の模様が見える。上半身は羽の黒色が目立ち、下半身のお腹（柱側）は茶色、背中側は黄緑色っぽくなるから、すぐに分かる。

羽化の40分前。より透け具合が進行する。尻尾部分の黄緑色も強くなる。

羽化開始・・・・から推定10秒ぐらい経っていると思う。

頭、前足と順番に出てくる。

割り箸につかまりながら、体を激しく振ってグイグイ出てくる。

あと一息！

羽は全部出た。あとはお尻だけ。

出た！

見たかったけどなかなか見られなかった羽化の初期段階、蛹の殻を破って全身が出てくるまでがここで完了。

一枚目の写真の殻を突き破っている所から、全身が出るまで、なんとたったの

24秒！！

これじゃ見られるわけがない！ちょっと目を離した隙に終わっているわけだ！

あっという間の羽化だった。蛹を破って頭を出して前足が出たところからもがきまくってサササッと出てしまう。幼虫時代のように必死に蛇腹運動をして古い皮を脱ぐ脱皮とは大違いで、成虫になる時はとても簡単に出てくる。

そのまま割り箸にぶら下がって、羽が伸びるのを待つ。

徐々に羽が広がっていく。

蛹から出て10分ほどで、大まかには広がる。まだ細かい部分がヨレヨレしているし、全開に羽を広げることもできない。

目いっぱい開けないけど、時折小さく開いたり閉じたりしながら揺らして完全に開くのを待っている。

更に30分後には目いっぱい羽を開けるようになり、飛び立つウォーミングアップとばかりに、パタッ・・・・パタッ・・・・と動かす仕草も見られるようになる。これと同じ時間帯に体に溜まっている排泄物を一気に放出して身軽になる。（写真が撮り易い場所へ移動した）

羽化開始から1時間30分後、完全に飛べるようになり、明るい網戸の方へ向かっていく。

網戸で無用に暴れてしまうと羽に傷が付くかもしれないので、一旦指に移動させてから網戸を開けて外に放つ。

元気よく飛んでいった。

ナミアゲハの羽化の様子はこんな感じであっという間に終わる。ものの1分弱といった極短い間に終わってしまうし、更に徐々にモゾモゾ動き出すような兆候が一切ないため、突然飛び出てるかのような印象を受ける。

蛹の透け具合でそろそろだなと判断するしかないんだけど、今日の羽化した個体のように、同じように透け始めていても、羽化の開始時間に何時間も差異が出るから、とにかくひたすらジーーーーーーーーーーっと眺めているしかない。

大人どころか子供でも羽化の最初からちゃんと見るのは難しいかもしれない。ちょっとトイレに行っている間に、羽化が終わっているなんてことも十分ありうる。実際今日の僕は1分ほど目を離した隙に羽化が始まっていたわけだから。

これは大変！

ナミアゲハの羽化はなかなか見られないだけに、見られたのは途中からだったけど、それでもとても嬉しいし楽しい。

さて、まだ9匹の蛹が残っている。明日以降立て続けに羽化が始まると思う。今度こそ最初から全部見たい！

この翌日に続けて羽化した4匹のナミアゲハの様子

ナミアゲハの初めての羽化

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おまけ。

1番目に羽化した個体は、真っ先にブラジルの酒カシャーサの方に飛んでいった(笑)。こいつとは良い飲み友達になれそうだ。

おまけ２。

実は今日羽化した個体のうち2匹は、寄生虫に寄生されているのかと心配して見ていた個体だった。

1番目に羽化した個体は、蛹になってから色が強いこげ茶色に変わってしまった。これは以前ヤドリバエに犯されてしまった蛹が、中身を食われて死んでしまった時の色にそっくり。

それで、もしかしてダメかも・・・・と思っていた。

2番目に羽化した個体は、前蛹になる直前に、頭を水槽の壁に何度も擦り付けたり、何もないのに突然臭覚を出したり、激しくのけぞったり身もだえしたりと、見ていて可哀相になるほど兎に角のた打ち回るような苦しんでいるような行動を見せていた。

それで、寄生されているのかと心配していた。

だけど、どちらも成虫になって飛んでいった。本当に良かった！

おまけ３。

今日羽化した3匹のお尻。

左から順番に、メス、オス、メス。

雄は、お尻の先端が大きく割れている。体全体の色は白に近い。

雌は、お尻の先端が小さくすぼんでいる。体全体の色は黄色に近い。

体の大きさは、メスの方が大きい。

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