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作文の書き出しはいつも『ぼくは、』

 
2011-08-23 11:03 Good(0) Comments(0)
in Free Talk - フリートーク

義務教育課程で一番嫌いだった科目が国語。もはや敵。

特に国語の授業内容が作文の時間になると、気が重くて重くて重くて(重くて)×∞仕方が無かった。

だって、『作文の時間 = その日は遊べない』になるから。

まず僕は作文の時間には絶対に書き終わらない。というと良い方にも受け取れるからもう少し的確に言うと、原稿用紙3行しか書いていない、ということ。


1行目、題名。これは先生が決めた全員に共通のもの。

2行目、クラスと名前。

3行目、『ぼくは、』


『先生!名前と本文の間は1行空けるんですか?』と前向きな抵抗も試みる。

たまに、『きょうぼくは、』や『きょう、ぼくは、』みたいに時間を入れたりする。なるべく漢字を使わない。読点をいっぱい入れる(7割ぐらいの読点に赤ペンでバツが付いて返ってくる(笑))。1マスでも前に進もうとする涙ぐましい努力。

一時間必死になってこれが精一杯だった。

そしてキーンコーンカーンコーン・・・・。居残り決定。または宿題。

だから、作文のあった日は遊べなくなる!友達との遊ぶ約束も強制破棄!最悪!

原稿用紙1枚でこの苦しみ。2枚なんてオトナの世界。3枚以上は神か異次元の領域。

そういう僕が居る一方、サクサク書き上げるクラスメイトもいれば、原稿用紙が足りないとかいってオカワリするクラスメイトもいる。特に作文の書き出しに『ぼくは、』や『わたしは、』を使わないクラスメイトなんて、本当にオトナにみえた。


時は流れ…


だがそれから約25年も経つとどうか。今の僕は小品ながらも読み物付きのCDを作ったり、こうやってブログとして小話を掲載してもいる。それを楽しかったと言って楽しんでくれる人もいるから嬉しい限り。

ボサノーヴァのこと - Things About Bossa Nova

ボリュームでいえば1,000文字程度(原稿用紙5枚分!5枚分だよ!)ならササッと書けるし、書き出しも『ブラジルの北東部に…』や『ごく当たり前の…』や『親切とか慈悲深いとか…』に加え『Aqui no Japão é VERÃO!…』なんてものも出せる。

それに書くことが無くてというより、書くことが多すぎて時間がかかる。小学生の僕とは大違いだ。当時の先生が見たら腰抜かすかもしれない。(ご健在であるといいが…)

だけど決して『ぼくは、』を卒業したとかいう話じゃない。むしろ逆。こういう主語と動詞がはっきりした文章や物言いが僕は好き。特に入りの一文はより簡素になることが多い。だってとりあえずバーン!と『楽しかった!』とか『怖かった!』とか伝えたいから。だから使ってる。『僕は、』。変化は漢字になって1マス稼がなくなったことぐらい。…やっぱり当時の先生はがっかりするかもしれない(笑)。


一番大きな変化は、書くことを楽しめるようになったこと。


仕事で作文するわけじゃないから、僕にとってはこれで十分。Aで始まったものがBになってCで終わっても全然いい。この時点で既にAがBになってきてることに気付いているでしょう?(笑)

ちなみに、当時の作文の授業を苦しみながらも乗り切ってきたからこそ、今こうなった、、、訳じゃない!今振り返ってみても、あの授業は無駄と思える。時には音楽の歌詞をパクって乗り切ったこともあった(笑)。

限られた時間の中で当時のような作文を書くことに授業時間を割くなら、コミュニケーション能力・聞く力・伝える力・受け答えする力を養うため、お題を言葉やボディーランゲージを使って表現させるとか、最終的に表現すべき内容のお題を与えてグループ毎にディスカッションしながらより簡潔に的確に伝えられる一つの俳句や短歌を作らせるとかの方に時間を割いた方がよっぽど良い。

自分の気持ちを伝える、相手の気持ちを聞く、それを受けて即座に考えて受け答えできるようになることは、集団生活のベースラインとして最も重要なこと。これは決して作文が養えることじゃない。だいたい先生しか読まない仕組みがおかしいし(笑)、一人で黙々と原稿用紙と向き合っていても表現の手段は豊かにならない。

『こういう印象を持たれない為に、こういう動作をとる』より、『伝えたい気持ちがあるから、自然とこういう動作になる』を身に付けた方がよりハッピー。

原稿用紙2枚の超大作なんて、年一回ぐらいでいい。若い頃に戻りたいかって?戻りたくない!!


ぼくは、もどりたくないと、、、おもいました・・・!!


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