ブラジルの大衆酒として愛されているサトウキビから作る蒸留酒のカシャーサ(Cachaça)。このカシャーサの飲み方にはいろいろあるけど、一番有名なのが砂糖とライムを加えて作るこのカイピリーニャ(Caipirinha)というカクテル。

ブラジルで暮らしていると至る所でカイピリーニャに出会う。地元の人たちの社交場となっているブラジル音楽のショーロを楽しむ酒場や、備え付けのテレビで賭けサッカーに興じられる町中の小さな食堂など、昼も夜もカイピリーニャは大忙しだ。

僕がコパカバーナでよく行っていたバーのマスターから見て覚えたカイピリーニャの作り方は既に掲載してある。今回はランショネッチ(Lanchonete)と呼ばれる町の小さな食堂で見かけた作り方と飲み方を紹介する。

作り方は以前掲載したものより更に簡単。ライムと砂糖とカシャーサを混ぜるだけ！たったこれだけでブラジル的元気を手に入れられる。

砂糖IN　→　ライムIN　→　カシャーサIN　→　MIX完成!!

以下、材料と手順。

カイピリーニャ自体そもそも緻密なさじ加減を要求される飲み物じゃない。時間の経過とともに氷が溶けるし、好みでライムの潰し加減も変わるから。

更にこの労働者的カイピリーニャは一瞬で元気を手に入れようとする為の起爆剤ともいえるものだから、ぶっちゃけ砂糖もライムも入れないでカシャーサだけストレートでいってもいいぐらいのノリで気楽に作って楽しんで欲しい。何度か作っているうちに、自分の好きなレシピが出来てくる。

砂糖を小さじ2杯入れる。

この大きさのグラスだと、小さじ2杯程度が丁度良いが、分量はあくまで目安として、好みで適当にザクッザクッと入れる。

ライムを搾る。

ライムの大きさにもよるが、だいたい1/3～1/2個分のライムをギューっと手で搾って、ライムの果汁を入れる。

果汁が出なくなったところから、更に搾る。搾る！搾る！！搾れ！！！

全力で搾って、少しでも多くの果汁とライムの皮の苦味を出す。このかすかに感じる苦味がカイピリーニャを一段と美味しくしている。

ライムの量を多くすると、カシャーサのきつさが消えてフルーティーに飲みやすくなるので、お酒があまり得意じゃない人はライム丸々1個を使うと良い。

カシャーサを入れて混ぜる。

指で混ぜる。砂糖がちゃんと溶けるようにクルクルクルクルよくかき混ぜる。

指では上手にかき混ぜられない場合は、ちょっと労働者っぽくはなくなるけどティースプーンやマドラーを使っても良い。

他人に出す時は指はやめよう。

氷は入れない。常温。

レストランで出されるカイピリーニャによくある三日月型ライムとストローもいらない。だって、カッと一気に飲むんだから。そんなものは邪魔になる。

こいつは効くよ。

最後に、これがなぜ労働者的なのかということについて。

決して差別的に言っている訳じゃない。これは昼時の食堂で一人のおじさんがカイピリーニャをカッとあおってまた仕事に戻っていったワイルドな光景からそう付けた。

もちろん店の主人はティースプーンでかき混ぜていたよ(笑)。そのおじさんが飲む直前に自分の指で再度軽くかき混ぜていたのが印象的で、『なんかカッコイイなおっさん！』と思ったから取り入れた。

どうしてもテンション上がらない時にはオススメの一杯。

仕事の合間の気付け薬としてのカイピリーニャはこんな感じ。もちろん朝一だって構わない。テンション上げてまた仕事に向かう。

Amazonで見てみる

この記事を気に入ったら下の【Good】ボタンを押そう。

7