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『誰のでもひったくれる』と思える日本の凄いところ

 
2012-04-23 12:15 Good(4) Comments(0)
in Free Talk - フリートーク, Japan - 日本
新宿アルタ前 - A front of ALTA in Shinjuku, Tokyo, Japan
新宿アルタ前 - A front of ALTA in Shinjuku, Tokyo, Japan

ブラジルからまた日本に移ってきた時に、街行く日本の人たちを見て、僕はこう思った。

誰のでもひったくれる

何を言っているのかというと、普段そのへんを歩いている日本人が持っている手荷物を簡単にひったくれる、という意味。

携帯端末とにらめっこしながら歩いていたり、車が後ろから迫ってきても振り返らずにいたり、電車やバスといった公共の場所で寝ていたり、バッグの口があきっぱなし(特に女性の)で持っていたり、相手の目を見ずに話していたり、etc etc etc etc....。

そういった諸々の態度や雰囲気から感じ取れる周囲への気配りや警戒心の少なさからそう感じる。

なぜこんなふうに感じるのかというと、海外っていっても土地によりけりだけど、例えば僕が居たブラジルでは、引ったくりや置き引き、脅迫や強盗なんていう犯罪が日本よりは身近だから、そういう事に巻き込まれないように出来る限りの自己防衛はしつつ日常生活を送っている。

慣れないうちは神経が磨り減って凄く疲れるけど、月日が経つとそれが身について当たり前になるので、全く苦じゃなくなる。僕はそうなるのに4ヶ月か半年か、それぐらい掛かった。

その状態で違う文化である日本を改めて見て、『誰のでもひったくれる』って思った。

ここだけ聞くと『ニッポン ラクショー!』って思えるけど、そうはならないのが日本の凄いところ。

なぜなら、

ひったくった後、逃げ切れないかもしれないから。

重大犯罪以外の検挙率って凄く低いにも関わらず、犯罪を犯したら警察に捕まるのは当たり前だって思えるのは、それは日本の政府が人が住んでいる土地を隅々まで管理できているからこそ成り立つことで、これはブラジルから見るととんでもなく凄いこと。

ブラジルは土地が広すぎて、政府が隅々まで管理しきれていないのが現状。だから、行く所に行けば法律無視なんて当たり前な状態がまかり通っている。

だから、『あそこの警察署に行けばビザを延長してくれる』とか、日本の常識じゃ考えられないような話がポコポコ沸いて出てくる。

そんなブラジルだと、例えば貧民街の子供たちが昼日中から観光客相手にひったくりをしても、点在するファベーラ(貧民街)にサっと逃げ込めるし、有名観光地では警察は一応街中の要所要所に立ってはいるけど、こういう奴らを本気で追い回すことはまずない。僕は強盗などの犯罪行為の被害にも遭ってるし目撃もしてるし、そんなことを目にすることは何度もあるけど、そういう奴らを本気で追い回している警察を見たことは一度もない(笑・・・・えない)。

強盗被害を訴えに警察に行った事があるけど、こっちの話は聞くけど、本気で捕まえる気は全く無かった。バイーアの警察。僕の話を元に犯人像などの必要書類を作るけど、基本的に『強盗に遭っちゃったの?気にせずテンション上げて行こうぜ!イェーイ!』って感じで、明るく楽しく終わった(笑)。

僕は本当に犯人を捕まえたくて行ったんじゃなくて、ブラジルポルトガル語の言葉の勉強と文化を知ることと多々経験を積むということを目的に行ったから、目的は達成できたからこれはこれでいいんだけど、まあ、さすがバイーアだーって思った(笑)。

こういう感じの警官も普通に居るんだよブラジルは。悪い人じゃないんだけど。もちろん真面目な警官もいるよ。

日本にも女性のスカートの中を盗撮したり、小学生に痴漢したりする警察官が当たり前に居るから、どこにでもおかしな警官はいるってこと。

ブラジルは多民族であることもあるし、気質もあるし、温暖な気候もあるし、法律自体がアホっていう部分もあるし、単純に土地が広いせいもあって、政府や警察の目が国内全土まで行き届かず統制しきれていない。アマゾンのジャングルには近代文明と未接触の民族や接触したての民族もいるし。政府要人自体も税金をポケットに入れすぎだよっていうウワサも(モゴモゴ)・・・・。

だから、ひったくりみたいな犯罪を犯しても『逃げられないかもしれない』って思わせる日本は凄いんだよ。検挙率は低いけど、そう思わせることで抑止力を発揮しているところは凄い。

それでも日本は比較的安全とはいえ、ひったくりは普通にあるから、日本の街中でもそういった用心は必要だ。もちろんブラジルに限らず海外へ旅行へ行く際にはなおさら。

ブラジルでは、こういう被害に遭ったら仕方ないと諦めるのが無難。襲われ方を心得ていれば、変なケガを負わずに済むし。大抵は、そういう被害に遭う時って、そこに至るまでの自分の行動に落ち度があるから、今後の糧と思って反省して区切りをつける方が良い。僕みたいに話のネタを盗られた金額で買ったと思えば楽しく暮らせる。(何度も話せるから安いもんだよ)

最後に、『誰のでもひったくれる』とは思うけど、もちろん一度もひったくってないよ!

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