自販機でマテ茶を見つけた！

『太陽のマテ茶』

ブラジルを思い出して衝動買い。ブラジルではよく飲んでたし、日本でも輸入品のブラジル食材のマテ茶を時々飲む。

今日は暑いし、こういう冷たい飲み物がいつも以上に美味しく感じられる時。

150円を入れてボタンを押す。ガラガシャンと音をたててペットボトルが落ちてくる。手に取るとひんやり冷えて気持ちい。

キャップをはずしてゴクゴクゴク・・・・。

・・・・

・・・

・・

・

水道水で薄めたウーロン茶みたいな味。

僕が慣れ親しんでいるブラジルのマテ茶とはちょっと違った。残念。

それにしても、薄めすぎ。こんなにはっきりと薄めすぎって分かる商品は珍しい。

昔、ナタデココ入りの缶ジュースがあって、発売当初はナタデココが沢山入っていたのに、人気が出て売れてきたらナタデココが一気に減ったんだけど、それぐらい分かりやすい薄めた感。

飲み終わったウーロンハイのコップの中に残っている氷が解けて溜まったうっすらとウーロン茶の味がする氷水みたいな味、とも言える。

この太陽のマテ茶は、人によっては気持ち悪さすら感じるかもしれない。腐った水っていうか、ぬるい水道水を飲んだみたいな、そんな不快感。

ここまで薄いと、この宣伝文句はウソ臭さすら感じる。

『飲みやすくて後味すっきり』じゃなくて、薄すぎて『飲みにくくて後味悪い』。

特に下半分。

『マテ茶葉には、レタスに比べて約25倍の食物繊維やカルシウムが豊富に含まれています。（100g当り、当社調べ）』

これ、一見すると、この『太陽のマテ茶』にそれだけの栄養分が含まれているかのような書き方だけど、単に『一般的なマテ茶の葉っぱ』の説明だ。

この薄さに、『25倍の食物繊維』と『25倍のカルシム』って言われても、、、、うーん、ちょっと信じられない。科学的に云々じゃなくて、なんていうか、そういうだけの説得力、パンチ力がない。全然無い。

だけど、飲む前にこの表示を見ると、『25倍？！』、『100g当り？！』、ってことでなんだか良さそうじゃん！って感じになる。

ただ、実際はこの薄さ。薄めまくってるんだから、栄養分なんて無いに等しいんじゃないかと思えるほど。

この衝撃的な薄い味の『太陽のマテ茶』には、どれぐらいのマテ茶葉が使われているのかを、ブラジルで一般的に飲まれているマテ茶を使って探ってみた。

科学的根拠は全く無いけど、自分の記憶と味覚だけでこんな実験をした。

マチ・レオン（Matte Leão）という商品の1ティーバッグの茶葉の容量は1.6g。この製品の推奨の作り方にならうと、これでコップ1杯分、200mlの濃いマテ茶ができる。

軽量カップで量ってぴったり200mlのマテ茶を入れた。濃い渋い感じの良い香りが漂う。

軽量カップで100mlずつ水を入れて薄めていき、何杯目で今日飲んだ『太陽のマテ茶』の薄さに近づくかを見ていく。

分かりやすいように、縦長のビンに移した。

ここに100mlずつ足していく。

まず1杯入れたところ。まだ全然濃いマテ茶。

1,2杯の話じゃないから、途中省略する。

4杯目。4杯（400ml）足したところ。

1杯足すごとに一回の味見をしているけど、舌でなめる程度の量だから、その誤差は計算していない。

で、こうやって薄めていって結局このへんな感じ。

6杯目。

もう1,2杯いこうか悩むところだけど、このへんで止めた。

最初に入れた200mlに6杯（600ml）足して、800mlになった。

『太陽のマテ茶』の味は、マテ茶葉1.6gを800mlの水で入れた味に似ている。

ということが分かった。

言い換えると、

『太陽のマテ茶』の味は、通常のマテ茶を4倍に希釈した味に似ている。

ということになる。

つまり、

『太陽のマテ茶』を4本買って、煮詰めて4倍の濃さにすれば、普通のマテ茶のように飲める。

ということになる。

・・・・本当か？

ということで、煮詰めてみた。

だいたい200mlぐらいまで減ったと思うから、このへんで火を止める。

・・・・と思ったら、煮詰めすぎて100mlになった。

味は、濃くなったっていうか、味も香りも飛んじゃってただのお湯になった。まろやかなお湯って感じ。でも、色だけは元の200mlの時の濃さに戻った。

ということで、

たぶん『太陽のマテ茶』を煮詰めても、普通の濃いマテ茶にはならない。

話を戻す。

で、太陽のマテ茶が入っているペットボトルは500ml入りだから、上記の結果を基に計算すると、使用している茶葉は1.0gになる。

茶葉の種類も製法も違うかもしれないし、僕の感覚だけを頼りにした実験だから、精度はいまいちだと思う。

それでも一応1.0gという数字を導き出せたことで、こんなことも気になってくる。

マテ茶葉１グラムを使っている飲料水に、なぜ１００グラム当りの情報を載せるのか？

『マテ茶葉には、レタスに比べて約25倍の食物繊維やカルシウムが豊富に含まれています。（１g当り、当社調べ）』

こう書くのが適当だと思う。

100gとかいう数字が出ていると、それにつられて『なんかよく分かんないけどいっぱい入ってんのかー！』って思っちゃうんだよ。

けど落ち着いて考えると、100g分の乾燥した葉っぱって凄い量じゃん。お茶一杯どころの話じゃないんだよ。それに、倍率の話なんだから、そもそも分量を書く必要はない。

また、この飲み物のパッケージなんだから、この飲み物とレタスを比較したことを書いて欲しい。

ちなみに、自販機のウィンドウにもこの太陽のマテ茶に食物繊維が入っているかのような錯覚を起こさせるシールが貼られている。

法的にどうとかいうのは置いておいて、ここまでいくと僕の中では完全に詐欺の領域。

日本人の誠実さはどこへ行ったのか？日本人の良い面、文化を踏みにじっていてとても残念。

続いて、なんだか胡散臭いのはこれ。この『日本マテ茶協会推奨』というマーク。まるで、『特定保健用食品』と同じような威力でもあるかのような感じで印刷されている。

日本マテ茶協会って初めて聞いた。こんな団体あるんだ。

しかし、飲んでみると、少なくとも味の良さで、よく分からない団体のマークが付いているわけじゃないことははっきりと分かる。

さて、あれこれと良からぬ印象を持ってしまうのも、全ては極端に味が悪いせい。

マテ茶ってこんな味じゃないんだよ！

日本人の口に合う味付けに変えているという類の違いなら全然ＯＫだけど、これは違う。太陽のマテ茶は単に酷いだけ。薄くしすぎて不味い。捻じ曲がったアメリカンコーヒーより薄いっていうのは、ちょっとやりすぎだと思うんだ。

普段からマテ茶を飲んでいる、または以前南米のどこかの国で飲んだことがあるという人で、このコカ・コーラ社の『太陽のマテ茶』を飲んでガッカリした人は多いんじゃないだろうか？

まだマテ茶を飲んだことがないという人には、是非、

味も香りもする普通のマテ茶

を飲んでみて欲しい。ティーバッグで売っているのを、日本でも簡単に手に入るから。

そっちは本当に『健康に良さそう！』、『胃に良さそう！』って感じがするから。

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おまけ。

ということで、太陽のマテ茶はもう二度と飲まない。

さよなら、太陽のマテ茶。

おまけ２。

マテ茶って、ブラジルだとこれに砂糖やミルクを入れてミルクティーみたいにして飲むこともある。暑い地域だから糖分を補給できて気持ち良いんだけど、マテ茶本来の効能を目的としているなら、体に良いかちょっと疑問(笑)。飲みすぎなければいいと思うけど。

僕はそのままストレートで飲むのが好き。さっぱりすっきりする。

おまけ３。

食物繊維とか栄養分の摂取を目的としてるんだったら、この太陽のマテ茶を飲むより、普通にウーロン茶や野菜ジュースをコップ1杯飲む方が良さそうな気がするよ。

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