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満月の撮り方

 
2012-05-06 08:28 Good(5) Comments(0)
in How to - ハウツー, Camera - カメラ
スーパームーン - The super moon in Tokyo, Japan
スーパームーン - The super moon in Tokyo, Japan

昨夜のスーパームーン去年末の皆既月食など、満月に関する天体ショーがチョコチョコとある。そんな満月をなるべく綺麗に写真に収めるための方法をまとめる。

被写体は一個、周りは真っ暗、一見簡単そうな写真撮影だけどちょっとコツがいる。

ちまちまと設定を変えながら自分で試し撮りしたところ、次のことに気をつけると満月の写真を綺麗に撮影できることが分かった。


【満月の撮り方】

ISOは100(最低値)で固定

これが望ましいんだけど、実は月って大気のモヤモヤ、風によるカメラの揺れ、月の動き、露出アンダーで撮らなければいけないという諸々の条件のせいで、何気に速いシャッタースピードを要求される(まだ辺りが明るいうちはこの限りではない)

だから、ISOは最低にしておきたいところだけど、200ぐらいまで上げないといけない場合が多々でてくる。

被写体が単純なため、400程度の低いISO値でも、普段は気にならない程度のノイズがとても目立つから、ISOの上げすぎには気をつける。

物凄く条件が良ければ100、そうでなければちょっとずつ上げていく、という感じにする。


シャッタースピードは400から650ぐらいを使う

250mm望遠で撮っていて、シャッタースピード1/250秒ぐらいでもわずかにブレる。縮小すればどうってことないブレだけど、できるだけ鮮明に撮りたいと思って調節していったら、このぐらいで落ち着いた。

大抵はカメラが表示する現在の露出の目盛が中央に来るように設定をすれば問題ないんだけど、月の場合はそれだとピカァァァァッと光ってしまい、クレーターや模様がはっきりと写らなくなる。これを避けるため、目盛が露出アンダーを指す状態に持っていく。月に露出を合わせるということ。

だから目盛は気にせず、基本的には見た目で判断する。もちろん、カメラでの見た目とパソコンでの見た目の差を把握している必要がある。普段から撮影していて見慣れていれば問題ない。だいたい想像つく。

カメラによっても違うかもしれないけど、月に露出を合わせると、現在の露出の目盛がアンダー側の左に振り切れる一個か二個手前ぐらいで丁度良くなる。


F値は少し絞ったあたりを使う

僕がよく使うF値はF7からF10の間。僕が使っているレンズだとこのへんが一番解像感を得られる。月の撮影ではISOとシャッター速度の設定で譲れない部分が強いので、撮影状況によって絞りはある程度妥協して開放にしてもいい。


ピント合わせはマニュアルで行う

オートですんなり出来れば楽なんだけど、それだと合わない場合が多いのでマニュアルでやる。

オートで合わせる場合は中央重点測光でやると合いやすい。


シャッターは長時間タイマーを使う

レリーズやリモコンといった便利アイテムを持っている人はそれを使って、無い人はタイマーで撮る。2秒タイマーだと短すぎるので、10秒程度の長いタイマーを使う。

なぜなら、シャッターボタンを押した手を離した時に生じるカメラのわずかな振動が無くなって安定するまで数秒かかるから。

良い三脚ならそんなことはないのかもしれないけど、僕が持っている三脚はすっごい安物でひょろひょろしてるから、こういうところで手をかけないといけなくなる。


ホワイトバランスで遊ぶ

普段の撮影ではホワイトバランスをオートにしている場合が多いけど、満月を撮影する時にはマニュアルでこの設定を変更してみると面白い。使用機材はEOS 60D。

ホワイトバランスによる満月の色の比較 - White balance comparison, full moon
ホワイトバランスによる満月の色の比較 - White balance comparison, full moon

ホワイトバランスをオートにすると、普通の白みがかった月の写真になる。

太陽光にすると、ほんのり黄色みがかった月の写真になる。

日陰、曇りにすると、黄色みがかった月になる。

白熱電球、白色蛍光灯だと、青みがかった月になる。これは月撮影に使うと特殊効果として面白い。また、金環日食を撮影する時や、夜桜を撮影する時に使える。

イメージする月らしい月って感じで撮影したい場合は、黄色が強い月の写真になる太陽光や日陰や曇りに設定する。そうすると雰囲気がプラスされた満月の写真になる。


一応RAWでも保存しておく

僕は普段は使わないんだけど、こういった数枚しか撮影しないような場合だと、JPG保存と同時にRAW保存もしておく。

基本的にRAW現像はしない。出来る目もないし、知識すらないし、それに何となく煩わしいので普段の撮影では使っていない。



これらの事に気をつけていると、僕が使っている EOS 60D のような汎用機のデジイチでも少なくとも下のような写真を撮れる。

スーパームーン - The super moon in Tokyo, Japan
スーパームーン - The super moon in Tokyo, Japan

いまのところ、僕の腕ではこんなもの。

デジイチと呼ばれるデジタル一眼レフカメラやコンデジと呼ばれるコンパクトデジタルカメラなど、それぞれカメラの性能は大きく異なるけど、満月の撮影において気をつけることは同じ。

コレイイ!って思った満月をしっかりと写真に残せるようになると、写真撮影がより面白くなってくる。

FULLMOONAGOGO!!

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おまけ。

やっぱり三脚は大事。


おまけ2。

月の動きは意外と速い。フレーム中央から右にどんどんずれていく。

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