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ナミアゲハの幼虫と蛹の成長 : 孵化から16日目

 
2012-06-11 16:57 Good(4) Comments(0)
in Animals - 動物
サイパンレモンの葉っぱ - The saipan lemon leaves
サイパンレモンの葉っぱ - The saipan lemon leaves

ナミアゲハの観察は、今日で孵化から16日目。

同じ日に別々のレモンの木で孵化した幼虫2匹を、それぞれAとBとして継続して観察している。ここ数日は大きな変化が立て続けに起こっていて、嬉しい変化と残念な変化がある。まずは残念な方から書く。

AもBもそれぞれ生命の危機に直面する事態(Bの脱皮事故、Aの落下事故)があったけど、運と努力で乗り切ってきた。だけど、二日前、孵化から14日目に、Bが突然姿を消した。

今にも終齢幼虫に変化しそうな段階で、体の色が緑色がかってきて終齢幼虫の波模様がうっすら見えてくるほどの状態で葉っぱの上に止まっていた。それがフッと居なくなった。

それ以来今日も含めて三日間、何度もサイパンレモンの木をチェックしてきたんだけど、やっぱりどこにもBの姿は無い。

もうこの時点で、Bは死亡ってことにしようと考えていたんだけど、その考えをより確かなものにする事態が起きた。


今日の午前中のこと。

ガラスとカーテン越しに透けて見えるベランダのサイパンレモンの木。そこに一羽の鳥がやってきた。

!!!!

やってきた時はプランターの淵に止まり、一瞬上を見上げて高さ50cmほどのサイパンレモンの木を確認するかのような仕草をする。それからすぐに木の根元へ行き、トントントンッと軽快なステップで木を内側から登っていき、中ほどで止まる。

偶然そこに出くわした僕は、何の鳥か確認するためにカーテンを少しだけそっと開けたんだけど、それと同時にバッと飛んで逃げてしまった。だから鳥の種類を確認できなかったんだけど、カーテン越しに見たシルエットからして、スズメかシジュウカラだと思う。

問題は鳥の種類じゃなくて、その鳥の動き方。

明らかに『この木を知っている』かのような立ち回りに見えた。そして、偶然かもしれないけど、この鳥が最初にプランターの淵に止まった時に見上げた先は、消えたBが居た葉っぱの辺り。

『あぁ、この鳥、この木を知っている・・・・』

そう感じた。

14日目の観察にも書いた通り、Bが消えた原因は鳥のせいじゃないと思っていた。だけど、この状況を目にして考えが変わった。

うちって建築物が密集している住宅街だから、何か物音がすると壁に反響して増幅されるから、小さい物音でも比較的はっきりと分かる。特にベランダの中となると、音が近くなることもあって一層分かりやすい。

この鳥が飛んできた時は、僕がたまたまそっちの方を向いていたから視界に入って気づいたけど、鳥が鳴き声一つ出さず大きな羽音も立てずにスーッとやってきたのを見て、なんとも言えない物音というか、気配というか、空間全体の明暗の変化というか、そういうのが重なって、やっぱり何か来た場合にはすぐに気づくものだと改めて分かった。

だから、Bが襲われた時は、僕がトイレに行っていたとか、何か音を出していたとかで、鳥が来たことに気づけなかっただけかもしれない。

だいたいこういう時って、葉っぱに鳥のツメで裂けるような切れ目が付いていたり、クチバシで何気なくついばんだ跡が葉っぱに残っていたりするんだけど、そういう痕跡が一切ない時もあって当然だ。今回はそれだったんだろう。

こんな事があって、Bが消えた原因は鳥に襲われたためだと思う。

ということで、観察の記録としては、Bが消えたことに気づいた14日目に死亡したことにする。

Bは孵化から14日目で死亡。

孵化から14日目の様子はこちら。


とても残念だけど、これが本来の自然だ。

ナミアゲハの幼虫 - The japanese swallowtail butterfly larvae
ナミアゲハの幼虫 - The japanese swallowtail butterfly larvae


一方、Aの方は順調とは言えないまでも、どうにかこうにか蛹化まで成長できた。

昨夜、前蛹(ぜんよう)の状態から脱皮を終えて蛹になってから10時間ほど経過した今朝、既に蛹は茶色一色になっていた。

下の写真は18時間後ぐらいのものだけど、今朝見たときと色合いは同じ。

ナミアゲハの蛹 - The japanese swallowtail butterfly pupae
ナミアゲハの蛹 - The japanese swallowtail butterfly pupae
ナミアゲハの蛹 - The japanese swallowtail butterfly pupae
ナミアゲハの蛹 - The japanese swallowtail butterfly pupae
ナミアゲハの蛹 - The japanese swallowtail butterfly pupae
ナミアゲハの蛹 - The japanese swallowtail butterfly pupae
ナミアゲハの蛹 - The japanese swallowtail butterfly pupae
ナミアゲハの蛹 - The japanese swallowtail butterfly pupae

こうなると見覚えのあるサナギって感じがする。

この蛹の状態での飼い方は、コップに割り箸を立て、セロテープでぶれないように固定しているだけ。インテリアのようになっている。

ナミアゲハの蛹 - The japanese swallowtail butterfly pupae
ナミアゲハの蛹 - The japanese swallowtail butterfly pupae

蛹の状態でも、時々ピクッと動く。近くで見ている時に息がかかったり、人や物の影が横切ったりすると、ピクッと反応する。生きてる生きてる。


この蛹になったAは部屋の中で飼うから、今までよりも天敵に襲われにくくはなったけど、それでも何があるか分からないから十分注意していく。

それと、もう一つ心配なことがある。お尻の部分の接着が少し弱いのかもしれない。ちょっと動かすだけでグラグラ揺れて、お尻の部分が今にも取れそうに見える。そのうち、補強する必要が出てくるかもしれない。

とりあえず一段落付いたといった感じでホッとしている。いままでより少しのんびり見守っていけそう。

羽化が楽しみ!!


蛹化から6日目(観察最終日)

前蛹から蛹へ



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おまけ。

ナミアゲハの幼虫が敵に襲われた時に出す臭覚と呼ばれる黄色いツノから出る臭いって、Aが臭覚を出した時に一度だけ嗅いだことがあって、あんまり嫌な臭いじゃなかった。

ミカンのような臭い。香りと言ってもいいぐらいの印象を持った。

でも、動物や昆虫たちはこの臭いを嫌うのか、それとも食べられないと判断するのか、天敵を遠ざける威力はあるんだろう。

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