ナミアゲハの観察2、今日で孵化から6日目、産卵から10日目に入る。

今観察しているこのナミアゲハの幼虫は、硬い葉っぱになりかけのやや濃い黄緑色の葉っぱの上で孵化した。そのため、基本的に若葉や新芽を好んで食べる性質を持つ幼虫が、その硬くなりかけた葉っぱを食べるのかどうかに興味があって注目していた。

問題なく食べる。

ナミアゲハの幼虫は基本的に柔らかい新芽や若葉を好むけど、それが無ければ硬い葉っぱでも食べる。孵化したての1齢幼虫でも濃い緑色の硬い葉っぱを食べることが分かって安心した。

※追記：ただし、成長具合に大きな差が出る。

順調に成長をして、今はこんな状態になっている。

今日、孵化から6日目の様子。（7月9日）

今日の体長は、9mm

体の色は黒褐色。孵化した初日はオレンジ色だったけど、翌日にはしっかりとした黒褐色に白い帯が入った容姿になった。

今年の5月末から始めた初めての観察の際に居た幼虫たちは、5mm程度の大きさになっても体の色が産まれたてのようなオレンジ色だったり、黒褐色ではあるけど透明感があったりしたけど、昨日孵化した7匹の幼虫たちも含めて今回観察している幼虫たちは、体の色が濃くなるのが早い。

単なる個体差なのか、季節的なものなのかは分からないけど、親が違う幼虫たちが揃ってそうなんだから、たぶん季節的なものなのかもしれない。

産まれたばかりの幼虫は、休む場所と餌場を決めて行動している。鳥の糞に擬態しながら休む場所を基点として、餌場に移動し葉っぱを食べて、食べ終わったらまた来た道を戻って休む場所に落ち着く。

これらの定位置はだいたい1日単位で変わっていく。

まだ体が小さい1齢幼虫は、この大きな葉っぱの上だけで過ごしている。

葉っぱの付け根の方が休む場所。

葉っぱの先端の方が餌場。

食べ終わったら着た道を戻る。

これを一日のうちに何回か繰り返す。まるで人間が自宅と職場を往復してるみたい。

ちなみにこの食べ跡は、3,4回でこうなっている。体が小さいし擬態して動かない時間の方が長いから大きな葉っぱが葉っぱが一気に無くなる事は無い。

日に日に体が大きくなって、行動範囲が広がってくると、違う葉っぱにも手を出し始める。同時に休む場所も変わっていく。

観察しているこの個体は硬くなり始めた葉っぱを食べていたけど、どうもやっぱり満足しないらしく、今日はついに旅に出た。

昨日までは隣り合った2枚の葉っぱを行ったり来たりして食べていたのに、今朝は更に枝を下っていって下にある葉っぱまで調べ始めた。その下の葉っぱは、今まで食べていたものより更に古い硬い葉っぱだから、気に入らなかったようだ。食べずにそこで一休みしている。

この幼虫がいるレモンの木は、その枝から中心の幹にたどり着き、そのまま登っていくと若葉がいっぱいある。彼はまだその楽園に気づいていない。だから中心の幹にたどり着き易いように枝をちょっと曲げて幹にくっつけておいた。

朝方そうやっておいたら、午後にはには上に登って若葉の楽園にたどり着いてムシャムシャと食べていた。おめでとう！

動けるようになってくると、食べられる葉っぱがあるのにそれを食べずに他の葉っぱを探す。無ければ硬い葉っぱも食べるけど、やっぱり若い柔らかい葉っぱを食べたいらしく、それを求めて枝中を移動する。

まさに食の探求者だ。

二度目の観察のナミアゲハの幼虫はこんな状態。いたって健康。

孵化から13日目

孵化初日

Amazonで見てみる

Amazonで見てみる

おまけ。

サイパンレモンの木には若葉が無い。いま新芽がいろんなところから芽吹き始めている段階で、ちゃんとした若葉がない。だから昨日ここで産まれた幼虫たちは、その硬い葉っぱをちょっとずつかじって食べている。

数日もすれば若葉が育つし、幼虫たちも行動範囲が広がるから、食の探求が始まるだろう。

この記事を気に入ったら下の【Good】ボタンを押そう。

0