ブラジルは言わずと知れたコーヒーの一大産地。ブラジル南部のパラナー州から北部のバイーア州まで至る所でコーヒー栽培を行っている。

そしてコーヒー生産国であるのと同時に、コーヒー消費国でもある。

自宅で朝や食後にコーヒーを飲むのは日本でも普通の事のように、それはブラジルも同じ。ただブラジルは町中にある食堂などの飲食店にも、レジの横や出口付近に無料で飲めるコーヒーが置いてあって、食事をしたお客さんはそれを帰り際にゴクッと一杯飲みほして出て行く。

このコーヒーは一気に飲み干せる少量のコーヒーで、小さい使い捨てカップで飲む。カフェジーニョ(Cafezinho)と呼ばれるもの。

このカフェジーニョは濃い目でブラックでは飲まない。ここにサッカリンを一滴たらして激甘にする。濃く甘いコーヒー。大抵は甘くしてコーヒーを飲む。暑いところだから、こういう甘いものが欲しくなる。

日本のご年配の方はサッカリンなんて随分懐かしい響きに感じるかもしれない。けど、ブラジルではこうやって普通に使われている。砂糖が不足しているというわけではなく、砂糖を使う人もいればサッカリンを使う人もいる。ただこういう食堂では一滴ずつ出る容器に入ったサッカリンの方が何かと都合が良いから置いているのだと思う。

家庭で見られるコーヒーの入れ方は、挽いた豆を沸騰した鍋に入れて煮出す。それをポットに入れていつでも飲めるようにしておく。

メイドが入れてる所を見てたんだけど、凄い荒々しい。豪快な珈琲の入れ方が見ていて楽しかった。

また、スーパーではインスタントコーヒーを普通に売っている。これは日本と変わらない。

こんな感じでブラジルではコーヒーを日常的に飲むし、飲める環境になっている。でも生産国で消費国といってもこういう日常的に飲むコーヒーが美味しいわけじゃない。

はっきり言ってまずい。

まずいとはどの程度かというと、日本で市販されているインスタントコーヒーと大差ないレベル。珈琲をメインとしていない例えばドッグカフェのような所で出てくる『○○（店名）ブレンド』とか体の良い名前を付けて一杯500円もとる泥水のようなコーヒーのレベルほど酷いものではない。

ブラジル人は基本的に濃く甘くして飲むから、日本人が旅行に行った際にはお湯で薄めに入れれば何の問題もない。ただ、外出先で出されたコーヒーに最初から砂糖が入っていたら観念してそれを楽しんだ方が良い。

飛行機内のドリンクサービスでブラックを飲みたかったら、ブラジルポルトガル語で黒を意味する『Preto（プレト）』と言うと、ブラックで出してくれる。このたった一単語でも分かってくれる。ダメなら『ノーシュガー！ノーシュガー！甘いはノー！アイ・アム・ブラックコーヒー！！』とか言えば分かってくれると思うよ。大事なのは言葉というツールではなく、イメージを共有できる能力！完全にブラックコーヒーになりきろう！

さて、じゃーブラジルではどこに行ったら日本人好みの美味しいコーヒーを飲めるのかというと、、、僕は知らない。

リオデジャネイロではよく探したしパラナーでもちょろっと探したんだけど、『これだ！』っていうコーヒーを見つけることが出来なかった。ブラジル国内でも手に入る美味しいコーヒーで有名な銘柄なんかも聞いていたんだけど、見つけられなかった。

良質なコーヒーは殆ど輸出にまわしているらしいんだけど、それにしても無さ過ぎる。もう少し国内に流通させて欲しい。

あとは農場に直接行くしかないかな？または高級な飲食店でなら飲めそうか？そういえばそういう場所にも何度も行ったけど、よくよく思い出すと、酒ばっかり飲んでたから分からない(笑)。

美味しいコーヒーを手軽に飲める日本は羨ましいなぁと思ったよ。

ブラジルはコーヒー大国だから普段から美味しいコーヒーを飲んでいるのかと思いきや、そんなことは全くない。普通に普通のコーヒーを飲んでいる。それが日常。

ブラジルのコーヒー「ピラン」が美味しい

Amazonで見てみる

Amazonで見てみる

Amazonで見てみる

この記事を気に入ったら下の【Good】ボタンを押そう。

3