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ブラジル人と日本人の年賀状の内容の違い

 
2013-01-04 14:12 Good(1) Comments(0)
in Brazil - ブラジル, Japan - 日本
2013年年賀状の切手 - Japanese postage stamps, 2013
2013年年賀状の切手 - Japanese postage stamps, 2013

今年も年賀状を受け取った。僕も出している。

僕は日本語圏とブラジルポルトガル語圏の人たちとやり取りする事が多いから、双方の年賀状(新年の挨拶)の違いを間近で見られて面白い。

それぞれに見られる特徴はこんなところ。


日本

  • 相手への質問
  • 旧年中のお礼
  • 相手の幸を願う文言
  • 子供の写真だけで、本人の写真が無い

ブラジル

  • 自分の近況
  • 相手の幸を願う文言
  • 自分と家族の写真

日本の『相手への質問』というのは、例えば『元気ですか?』とか『地元に帰ってこないんですか?』といったもの。

『旧年中のお礼』というのは、例えば『去年は飲み会楽しかったです!』とか『○○の際はお世話になりました』といったもの。

『相手の幸を願う文言』というのは、『良いお年を!』といったもの。


ブラジルの『自分の近況』というのは、『赤ちゃん生まれた!』とか『楽しくやってます!』といったもの。

『相手の幸を願う文言』というのは、『幸あれ!』といったもの。これは日本と同じ。


日本もブラジルも相手を気遣う内容があるんだけど、気遣い方が違う。

日本人のそれは『元気ですか?』と問うことで、『あなたの事を忘れていませんよ。安心してね。』という意味合いがあると思う。

日本の美の一つだと思う。

ただ、『元気ですか?何してますか?遊びにこれそうですか?』と疑問系の文言で、二行三行と連発されると流石に『質問攻め』という雰囲気が出てきて、ちょっとクスッとくる(笑)。

これって表面だけ見ると、質問に答えないとシカトしたことになってるんだけど、誰も怒らないのが面白い。

たぶん、これに対して真面目に返事を書いた場合、本心で書いている人は喜ぶだろうけど、浅はかな社交辞令で書いている人は距離をおき始めるだろう。

日本の美だろうことは分かるんだけど、やっぱり質問だけの内容の年賀状を貰うと、『・・・・で、あなたは元気なの?何してんの??どういう状況なの???』と頭の中がハテナだらけになる。

一方ブラジル人の方は『幸せな年になれ。明るい年になれ。』というように、自分が相手に対してこう思っているという文面が目立つ。

また、『最近は○○してるよー』などと自分の近況を相手に伝えることで、相手を安心させたり喜ばせたりする。

僕が貰ってスッキリするのはブラジル人の方。相手の近況が分かる方が『元気でやってんだな!』って安心できるから。

『元気ですか?僕も元気です。』みたいな小学生のような一文でもいいから、少しでも近況が書いてあると嬉しい。


あとこれもとても違う。

日本人の年賀状に本当に多く見られる『旧年中のお礼』の文言。

普段の会話でも日本人は本当によく『先日は○○してくれて有難うございました』というような事を言う。

日本人は『あなたへの恩は忘れていません。あなたの行った行為は日が経っても色褪せることが無いほど素晴らしいことです』という思いを込めて、日が経ってもまたお礼を言うのが普通だから、挨拶に次いで突然お礼を言っても違和感ないし、むしろ早めに言った方が良い印象を与える場合が多いだろう。

人によっては、相手(得意先)に自分を思い出してもらう、自分を印象付けたい、相手が自分のことを思い出しやすいようにといった場合に使うこともあるだろう。

だけど、ブラジルでこれをやると『は?突然何言ってんの?』と困惑した雰囲気になる。

なぜなら、お礼はその事が起きた時点で伝えているはずで、その事はそこで済んでいるから。

終わった事を何の脈絡もなく挨拶と立て続けに『あの時は』とか『先日は』などと言われたら、困惑するのは当然。

ブラジルでは、会話の中で思い出話になって『あの時の事は本当に感謝しているよ』とか『昔、彼に教えて貰ったんだ』なんて事を言うことはあるけど、出会い頭に『やあ、こんにちは。あの時はお世話になりました』という話し方はまずしない。そういう人を直接見かけたことがない。

『先日のこと』より『今どうしてる?』の方が気になるということ。だから『やあ、こんには。調子はどう?』となる。


最後に、貰うと何だかモヤモヤするのが『子供の写真だけ』の年賀状。

友人の子供だから興味は持っているけど、付き合いがあるのは子供じゃなくて本人だから本人に対する興味の方が大きい。

写真を載せるなら、家族一緒の写真にして欲しい。

そういう事だから、『子供の写真だけ』の年賀状を貰うと困る。

気持ちは分かるけど、子供が元気そうでも親が元気とは限らないから、安心できる材料には全くなっていなくて、見た後にいつも『・・・で、あなたは大丈夫なの?』となってしまう。


ブラジル人と日本人の年賀状(新年の挨拶)を見比べてみると、気遣い方は人それぞれで、考え方が根本的に違うことで、目的は同じでもその手段が変わってくるところが面白い。



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おまけ。

昨今、紙での年賀状が減ってきた。

新年の挨拶を止めたということじゃなくて、電子メールに変わってきているため。

画像や動画付きの電子メールで、それぞれ工夫があって面白い。

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