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多摩動物公園の昆虫生態園にいる非公式生物

 
2012-05-30 10:13 Good(0) Comments(0)
in Animals - 動物, Travel - 観光
多摩動物公園の昆虫生態園 - Insectarium, Tama zoological park
多摩動物公園の昆虫生態園 - Insectarium, Tama zoological park

日本の東京都日野市にある多摩動物公園には昆虫生態園という展示スペースがある。そこは広いドーム状の温室になっていて、何種類もの蝶々とバッタとナナフシと4羽のハチドリが放し飼いにされている。

チョウ、バッタ、ナナフシ、ハチドリ、これらを見て楽しみながら広いドーム内を散策していると、たまにそれら以外の生物を目にすることがある。

飼育員に聞いてみると、それらは動物園で飼育している生物ではなく、外部から侵入してしまうものとのこと。

それら外部から昆虫生態園に侵入して住み着いてしまっている生き物たちを『非公式生物』として、何がいるのか集めてみることにした。もちろん写真による昆虫採集。

というのも、最初に気づいたのは1,2種類だけだったんだけど、よくよく注意して見ると他にもポロポロ出てきたから興味が湧いてきた。

そんな非公式生物、まず最初はこれ。


オオカマキリ
発見日:4月
オオカマキリ - Japanese giant mantis
オオカマキリ - Japanese giant mantis

勝者(笑)。僕が見つけたこのオオカマキリは、体長10cmぐらいのサイズ。成熟している体に傷一つ無いところが、温室育ちの勝者って感じ。この昆虫生態園の中の生態系では、たぶんこのオオカマキリが頂点。

天敵無し。チョウ、バッタ、食べ放題。たぶんナナフシも食べるんじゃないかな?ハチドリも食べるみたいだし。

カマキリがハチドリを食べることについては、ハチドリを食べたり、ハチドリに警戒している映像なら見たことがあるんだけど、『ハチドリを襲う→捕らえる→食べる』という一連の捕食シーンのノーカット映像を見たことがないから、本当に自力で捕まえて食べるのかは不明。

唯一天敵となり得るのが、トカゲ。ただ、トカゲはカマキリを捕食するけど、ここまで成熟した大きな個体を獲物にするかは不明。ここではニホントカゲを見かけたんだけど、写真に撮れなかったから掲載できないのが残念。

まあ、たぶん、ここのカマキリはウハウハ快適生活をしてると思うよ(笑)。


オオシオカラトンボ
発見日:5月

オオシオカラトンボ(雌) - Orthetrum triangulare melania, Female
オオシオカラトンボ(雌) - Orthetrum triangulare melania, Female

オオシオカラトンボ(雄) - Orthetrum triangulare melania, Male
オオシオカラトンボ(雄) - Orthetrum triangulare melania, Male

オオシオカラトンボは、シオカラトンボよりも線が太く色がくっきりしていて、アタック感が強い、図太い感じ。

下の写真は、オオシオカラトンボの雄がハエを捕食したところ。青い布地は僕が背負ってるバッグ(笑)。

オオシオカラトンボ(雄) - Orthetrum triangulare melania, Male
オオシオカラトンボ(雄) - Orthetrum triangulare melania, Male

空中でハエを捕まえて、そのまま僕の背中のバッグに止まって、ムシャムシャと食べ始めた。

食べるスピードは速い。ハエの頭からかぶりついて、2分ぐらいで一匹食べ終わる。

肉汁をこぼすこともなく、綺麗に食べ終えた。

※園内の水溜りにはゲンゴロウなどの水生昆虫もいるから、トンボは一応飼育されているのかもしれない。

※クロイトトンボは飼育昆虫らしいので削除した。


ヒメハナバチ
発見日:4月
ヒメハナバチ - Andrenidae
ヒメハナバチ - Andrenidae

たぶんヒメハナバチの一種だと思うんだけど、これ系のハチって外見が似ているものが多いから詳しい名前までは分からない。

6月頃から特に沢山見かけるようになる。園内に巣があるんだと思う。一つの草花に何匹も止まっていたりする。


キボシアシナガバチ
発見日:5月
キボシアシナガバチ - Paper wasp
キボシアシナガバチ - Paper wasp

葉っぱの間をややホバリングぎみで飛んでいるところを見つけた直後、偶然にもイモムシを捕食!

止まったなぁと思って葉っぱの間を覗き込んでみたら、既にイモムシは破裂してた。一撃目から全力で、イモムシを一気に引きちぎって、容赦ないって感じ。

イモムシの肉団子作りに余念が無く、いくらカメラを近づけても全く気にしていない。


キアシナガバチ
発見日:3月
キアシナガバチ - Paper wasp
キアシナガバチ - Paper wasp

この手のアシナガバチやスズメバチは攻撃性が最も強いから、興味本意でカメラを持って近づかないで欲しい。

僕は望遠撮影で安全を確保しながら撮っていて、もちろん刺されたら仕方ないと思って自己責任でこうやって追い回している。対処できる大人自身は大丈夫だと思うけど、子供連れの場合は、ハチには注意して欲しい。


ニッポンカタコハナバチ
発見日:6月
ニッポンカタコハナバチ - Sweat bee
ニッポンカタコハナバチ - Sweat bee

これも名前がはっきりしないハチ。真っ白な花粉団子を抱えて飛び回っていて、特に危険を感じるような雰囲気はなかった。ミツバチよりも人に興味を示していない様子。


ツマジロハバチ
発見日:6月
ツマジロハバチ - Asiemphytus albilabris
ツマジロハバチ - Asiemphytus albilabris

シャープで黒光りした外観に危険を感じるけど、針を持たない蜂みたい。だけど、あえて素手で掴んでみようとは思えない。

どことなくアリっぽい歩き方で、せわしなくシャキシャキした動きをする。


キムネクマバチ
発見日:6月
キムネクマバチ - Carpenter bee
キムネクマバチ - Carpenter bee

よくいるクマバチ。クマンバチとも言う。暖かくなってきて個体数が増えてきたのか、6月は生態園内でクマバチを同時に何匹も見かける。

クマバチは黒く大きい体と大きな羽音から怖い蜂に見えるけど、実際は全く逆で、こちらからとんでもないちょっかいを出さない限りは攻撃性はほぼゼロで、そもそも人間をいちいち意識していないという感じの生き物。

ということで、食事中のクマバチにボディータッチ!

キムネクマバチ - Carpenter bee
キムネクマバチ - Carpenter bee

食事に一心不乱すぎて、僕が触ろうが指に羽がぶつかろうがお構いなし。ひたすら花を漁る漁る漁る。

この集中力、見習いたい。

ちなみに、これは雄のクマバチだから触っている。雌は刺すから触らない方がいい。毒性は弱いとはいえ、万一アナフィラキシーショックがあったら大変だし。


ホソヒラタアブ
発見日:6月
ホソヒラタアブ - Marmalade hoverfly
ホソヒラタアブ - Marmalade hoverfly

ハエに似たハチがいるなー・・・・でも何か違うなー・・・・?と思って見ていた。飛び方がハエでもハチでもない。正体はアブだった。お尻の模様が鮮明で綺麗。胴体の大きさに比べて目が大きいから、ちょっとアホっぽい可愛さがある。


クロウリハムシ
発見日:6月
クロウリハムシ - Black cucurbit leaf beetle
クロウリハムシ - Black cucurbit leaf beetle

黒と黄色のツートンカラーといえば危険な臭いがするスズメバチを思い出すけど、このクロウリハムシは全く逆で、とても可愛い顔をしている。遠目で見ても、『何か可愛い奴がいるな…』って感じに見える。

だけど、家庭菜園をやる者からするとハムシは葉っぱを食い荒らす昆虫だから、身近で見かけたくない。


コガネムシ
発見日:6月
コガネムシ - Scarab beetle
コガネムシ - Scarab beetle

日本では馴染み深い虫、コガネムシ。葉っぱの付け根に頭を隠して潜んでいるところを見つけた。お尻が丸見えだ。


ニホントカゲ
発見日:7月
ニホントカゲ - Japanese five lined skink
ニホントカゲ - Japanese five lined skink

これもカマキリに続いてここの楽園の勝者。天敵といえばそのオオカマキリだけだけど、ニホントカゲは地面を歩き回っていることが多く、オオカマキリは草花の上の方を渡り歩いていることが多いため、あまり遭遇しなさそうだから実際に食われることは殆どないと思う。

この生態園にはトカゲの大好物のバッタが沢山飼育されているから、まさに楽園だろう。


青いハバチ
発見日:7月
ハバチ - Sawfly
ハバチ - Sawfly

メタリックブルーに輝く昆虫。たぶんハバチの仲間だと思うんだけど、名前が分からない。

ルリチュウレンジに似てるんだけど、お腹の形が全然違って当てはまらない。

作り物みたいな色合いと質感にとても目を引かれる。




※外見が似ている種類が多くて、名前がはっきりと分からないものもある。違っていたら是非教えて下さい。


こんな感じで、多摩動物公園の昆虫生態園には蜂が数種類いる。クマバチのように温厚な性格のものは大丈夫だけど、アシナガバチのような気性の荒い蜂には注意が必要。

一応ドームでクローズはしているけど、こうやって人間が散策して楽しめるような空間にしたら、小さい虫たちはいろんな隙間から入ってきたり、人にくっついて入ってきたりするのは当然。

蝶々やバッタにしてみれば食われるだけだから迷惑だろうけど、それでもこの昆虫生態園の中にはこれだけのチョウやバッタを通年飼育できているのは凄い。

その飼育されている昆虫やハチドリを見るのも楽しいけど、こうやって進入してきた飼育されていない生き物を見つけるのも一つの楽しみにしている。

今後も遊びに行って何か非公式生物を見つけたらここに追加更新していく。お楽しみに。



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