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海外旅行へ行く前の心の準備

 
2012-09-02 11:33 Good(1) Comments(0)
in How to - ハウツー, Travel - 観光
サンパウロ(ブラジル) - São Paulo in Brazil
サンパウロ(ブラジル) - São Paulo in Brazil

日本人がブラジルを含め海外へ旅行へ行く際には、

死ぬ気で行った方がいいし、

強姦されてもいいぐらいの強い気合で行った方がいい。

『殺人』や『レイプ』や『強姦』なんて言葉はとても強烈だし、面と向かって人と話す機会が少ない事だからびっくりする人が多い。中には『そんな大げさな(笑)』とか『実際にそんな目に遭った人を見たことない(だからそんな覚悟を持つ必要はない)』と言葉の真意すら聞こうとしないで批判する人もいる。

人それぞれ意見はあっていいものだから、そういう人は特に気にしないでも楽しい旅行ができるんだろう。

だけど、僕はそう思う。

なぜなら、ブラジル、特にバイーアのような動物的で殺伐としたドス黒い空気が混ざっている町の中では、それぐらいの気合で警戒しながら行動していてようやく現地基準で並レベルに隙がない人っぽく見えるから。

B21 地球の歩き方 ブラジル ベネズエラ 2012~
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本人はそれなりに警戒している。どこかのガイドブックに書かれているように、大きなバッグを持ち歩かないとか、目立つ貴金属類は身につけないとか、お金は小分けにして持つとか、背後に注意しながら歩くとか、そういった護身の知識を持って町中を散策している。


だけど、どんなに自分の格好や行動や周囲に気を配っても、内面から溢れ出る平和ボケオーラだけはどうしても隠しきれない。

日本から来たばかりの観光客は光り輝いて見える。

本当に、100メートルぐらい離れているところから見ても、『あ、あれ来たばかりの観光客だ』と分かる。その土地の空気感に馴染んでいない人間は、その行動や色彩なんかに何ともいえない不自然さがあって、周囲の景色から浮きまくって目立っている。

発展途上国を渡り歩くバックパッカーでさえ、ブラジルに来たばかりの人はどこか行動がおかしくてすぐに分かる。

『死ぬ気で行って』ようやく『引き締まった目つき、顔つき』になり、『現地基準で並レベルに隙がない人』に近づけるけど、それでも目だってしまうというのが現状。

だからこそ、行く前に起こりうる最悪の事態をきちんと言葉に出して認識して欲しい。

ちゃんと言葉にして捉えるっていうのは良い事だよ。

これはブラジルに限った話じゃなく、治安が悪い地域では常に必要な心構え。

僕がブラジルその他海外で気をつけている事は以下の通り。


目的地に到着する時間は必ず日中にする。遅くとも午後2時ごろまでには到着できるスケジュールを組む。

勝手が分からない土地では何があるか分からない。乗る予定だったバスを見つけられないかもしれないし、待ち合わせていたタクシーが来ていないかもしれない。

ガイドブックに載っていた地図が間違っているかもしれないし(これ実際にあるから注意!『地球の歩き方』で現地の旅行代理店の場所が間違って記載されていて迷子になったことがある。)、在るはずの店が潰れていたり他の店になっていたりして景色が変わっているかもしれない。

そうしたハプニングがあっても日中明るい時間帯ならどうにでも手の打ちようがある。

けど、夕方だったり夜遅くだったりすると、店は閉まり、人通りは減り、標識などは見難くなり、その場から動きにくくなる。逆に、バスの運転手に路上にいる自分を発見されにくくなるということも痛い。最悪、誰かに襲われるまでその場で立ち往生するしかなくなるといったことになる。

実際、僕はバイーアに到着した時、待ち合わせていたタクシーが来なくて立ち往生した。運良く現地のミュージシャンに助けられたからよかったけど、それが無かったらどうなっていたことか。

それもまだ明るいうちに到着したからこそ、そういった恵まれた出会いがあったというもので、夜、深夜、そんな暗い時間帯だったらこんな助けなんてまず望めない。

行動は明るいうちに!これ常識!


空港やバスターミナルで強引に手荷物を持ったり、道案内をしたりする人間にはきっぱり大声でノー!と断る。タクシーに乗せるといったことで、別の場所に移動を促すのも同じ。

空港に着いたばかりで、あたりをキョロキョロしていると、初めて来た観光客だと目をつけられて、『航空券見せて』とか言って『案内するよ』となって手荷物を勝手に運び出して誘導する奴がいる。

これは絶対に断る。

誘拐目的じゃなくても、案内したり手荷物を運んでやったってことで、とんでもない高額な代金をチップと称して要求してくる。僕が体験したケースでは、30メートルぐらい先の乗り継ぎカウンターまで案内して手荷物持ってUS$200ドル(当時レート換算¥22,000円)請求してくる奴もいた。

真顔でふっかけてくるし、見慣れない人種の表情を見てもどんな事を考えているのか読み取れないから性質が悪い。

ここで大事なのは、周囲の人たちに聞こえるぐらい大きな声で断ること。

自分に対して何かしてきた相手にだけ聞こえるように『ノー!』と言っても効果は薄い。周囲にいる人たちが一瞬でもこっちに目線をやるぐらいはっきりと大きな声で『ノー!』というと、周囲から注目されることを嫌う相手を早く追い払いやすい。

日本語でもいいので、とにかくしっかりと声を発する。手振りも交えられれば一層効果的。


日本人代表だと思う。

外国へ行ったら、自分の事を『日本人代表』だと思って行動する。

行ってはいけない場所へは、行ってはいけない。やってはいけないことは、やってはいけない。

例えば、『紛争の現実を自分の目で見たい』などと言って、ジャーナリストでもない人間が単独で紛争地域に入り込んでしまうなんていうのは身勝手すぎる愚かな行動。

歴史的建造物に落書きをするなんていうのも、現地人やその歴史を侮辱した本当にみっともない行為。

日本じゃないから、日本人の目がないから、海外旅行独特の開放感から羽目を外しすぎて現地人から不評をかってしまうのはつまらない。

本人だけが痛い目を見る分には構わないけど、そういう観光客を見た現地人は『まったく日本人て奴は・・・・!』という感想を持つ場合がある。

『私は私。周りは関係ない。』などと思うのは勝手だけど、外見は日本人だし日本語が母国語だし国籍は日本だし、、、、という現実から目を逸らして勝手気ままに振舞うのは、あまりにも周囲の人への感謝の念に欠けている。

海外旅行が出来るのは日本国民と当該国民のおかげということを忘れてはいけない。

海外旅行ができるのは、自分自身の財力や努力によってだけではない。両国民の税金による外交と保障があることが大きい。

もっと言えば、外へ出るための洋服も、歩きやすい道路も、移動する乗り物も、自分一人で作ったものではない。

このことをちょっと頭の片隅においておくと、現地の雰囲気に流されて無謀で身勝手な欲求が湧いた時には冷静に自分を抑えられるし、迂闊な準備不足、情報収集不足といった事も起こさずにすむ。

これはマナーに欠ける行為についてだけではなく、善意と思ってしたことにも当てはまる。

例えば僕が気をつけているのは、現地の貧民街(ファベーラ)の人たちにお金をせびられた時に、同情の気持ちで無闇にお金を渡さないこと。

これをやってしまうと、彼等は味をしめて『日本人(またはアジア人)なら、金をせびればすぐくれる』と認識して、来る観光客を次々にターゲットにしてしまう。

後から来る観光客に、とんでもない迷惑をかけることになるし、彼等のためにもならない。

こういう意識を持つことは、『現地基準で並レベルに隙がない人』に近づくのに少し貢献する。だから自分の身の安全を守ることにも繋がるからおすすめする。



その他いろいろあるけど、基本的に『明るいうちに行動する』ことと『しっかりと相手の目を見て大きな声で接する』ことを欠かさなければ、起こりうる多くの危険を回避できる。


最近、ルーマニアの首都ブカレストで日本の女子大生が強姦され殺害され路上に遺棄されるというとても胸が締め付けられる凶悪事件が起き、韓国と中国では反日感情が高まり行動が激化して、韓国では在韓国日本大使館が日本人観光客に身の安全を図るよう注意喚起を発表し、中国では在中国日本国大使館の丹羽宇一郎大使が襲撃されるという事態になっている。

政府の危険情報は大雑把で当てにならない場合もあるけど、まずはそれを確認して、インターネットで旅行へ行った人の感想などから現地の情報を沢山集めて、十二分に準備をして行って欲しい。

開放感にまかせて箍が外れた桶になって行動するより、最低限の用心と配慮と緊張感を持って行動する方が、次へつながる中身のしっかりした楽しい旅行をすることが出来る。


ブラジルに行く時に持っていった方が良い物

『誰のでもひったくれる』と思える日本の凄いところ

声をかけるバイーアの子供達



アフロ・ブラジルの宗教儀礼カンドンブレ
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ブラジル紀行 〜バイーア・踊る神々のカーニバル (P‐Vine BOOKs)
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おまけ。

意外な落とし穴なのは、メガネ。ごく普通のメガネでも日本人が身に着けていると高価な物に思われて狙われる。だから僕は、あまり目が良くないけど、ブラジルでは日中メガネをかけて出歩くことをすぐにやめた。

また、腕時計はゴム製のものを身に着けることをすすめる。メッキだろうが光り輝いていると、これまた日本人効果もあって狙われる。

オシャレよりも身の安全を第一に考えた格好にした方が、スムーズに観光できる。

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